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タクシーに不当に乗車を拒否されたら、どうすればいいのか?

タクシーを呼び止めようとしたら、乗車を拒否された。このような経験のある人は、意外と多いのではないだろうか。先日、「ホリエモン」こと堀江貴文氏がTwitterに公開した画像が、各方面で話題になった。「俺が手を挙げた瞬間に回送にしやがったクソタクシー笑」。

堀江氏はこのようにツイートして、当該のタクシー車両を撮影した画像を公開したのだった。運転手の顔やナンバープレートも、はっきりと写っている。こうした形でネット上にて晒し者にすることについては、賛否両論となった。このたび、堀江氏のツイートを見た読者から、当サイトに体験談が寄せられた。

 

 


(1)読者の体験談

情報提供者は、東京都豊島区の企業に勤務している。自宅からは自転車で通勤しているが、大雨や雪の日、荷物が多い日などはタクシーに乗る。ところが、これまでに数え切れないほど、不当に乗車を拒否されてきたという。堀江氏の件と同様、タクシーに向かって手を挙げた途端に、表示が「回送」に切り替わったこともある。

 

 

そっぽを向いたり目線をそらしたりして、手を挙げていることに気づかないふりをする運転手が多いそうだ。「自宅の近くで手を挙げたら、私を見た瞬間、Uターンして逃げていった運転手もいました。多分、私が金髪で、ちょっと派手な服を着ているからだと思います。でも、外見で乗車を拒否するのは差別じゃないですか」。

最近では7月13日に、手を挙げたが無視されて、乗車を拒否された。一瞬の出来事ゆえ、ナンバープレートの記載内容を全て把握することはできなかったが、ナンバーの一部と会社名は読みとることができたという。しかし、本件に関しては、タクシーの運転手を必ずしも非難しがたいことが、現地取材で明らかになった。

というのも、情報提供者がタクシーを呼び止めようとした場所は、交差点だからだ。この付近はガードレールの切れ目が少ないため、記者が現地を訪れた際にも、交差点や横断歩道でタクシーを乗り降りする人々がいた。だが、これらの場所での停車は、厳密には道路交通法違反だ。そうした理由から、情報提供者が手を挙げたことに気づいても、運転手が停車しなかった可能性もある。

 

 

 


(2)タクシー会社への取材

当サイトでは、情報提供者の乗車を拒んだというタクシーの運営会社に連絡を取った。担当者曰く、「もしお客様の外見が理由で乗車を拒否したのでしたら、あってはならないことです」。例えば、客が泥酔状態で、運転手に暴言を吐いたり暴力を振るったりする場合には、乗車を拒否し得るという。だが、乗車を拒むことを正当と見なせる理由が存在しないならば、乗車拒否は道路運送法に違反する行為だ。

不当に乗車を拒まれた時は、車のナンバーを確認して伝えてほしいと、担当者は述べた。運転手を特定できれば、当人を呼び出して厳重に注意するという。ただし、今回の場合、情報提供者が確認できたのはナンバーの一部のみだ。そして、先述のように、道路交通法を根拠として、交差点や横断歩道での乗車を運転手側が拒むことは正当だ。

 

 


(3)まとめ

こちらへ向かってくるタクシーが乗車を拒むか、事前には分からない。それゆえ、乗車を拒否された時に、一瞬でナンバープレートの記載内容を全て把握することは難しい。その意味で、運転手を特定する手段として、写真撮影は有効であると言えそうだ。とはいえ、カメラを即座に起動して撮影することは、容易ではないというのも事実だろう。

また、タクシーを利用する人々は、「ここから乗りたい」という客の都合が常に最優先されるわけではないという点を理解しておくことも、必要ではないだろうか。運転手は、あくまでも道路交通法を順守して運転しなければならない。たとえ手を挙げた客を見つけても、場所によっては停車しがたいこともある。

 

高橋 

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