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ダイエット用サプリの副作用でアレルギー体質に!1年後、新たな問題が発生

ダイエット効果があるとされるサプリメントを長期間にわたって摂取していた人物が、アレルギー体質になってしまったという問題を、昨年1月の記事で扱った。このたび、当該の人物(以下、「A氏」と記載)から再び情報が寄せられた。前回の取材から1年あまりが経過したが、最近になって新たな問題が発生したというのだ。


(1)これまでの状況と現在

併用が可能な2種類のサプリを飲み続けていたA氏。飲み始めてから半年が経過した頃、全身に蕁麻疹が出て、激しいかゆみに襲われた。ネットで情報を検索して、「サプリが原因では」と考えたという。実際、サプリの摂取をやめた途端、症状はやや改善した。だが、それ以上は回復せず、皮膚科で処方された塗り薬と飲み薬で治療を続けてきた。

 

A氏が定期的に摂取していた、2種類のサプリメント。

 

この1年間で、症状はかなり改善した。かゆみを覚えることは稀になり、塗り薬と飲み薬の使用頻度も減ってきた。ところが、最近になって、頭部全体に激しいかゆみを感じるようになった。常にかゆいわけではなく、洗髪時や就寝時に、突然かゆくなることが多いという。我慢できずに掻き毟り、出血してしまった箇所もある。

 

前回の取材時と最近の状況を比較。蕁麻疹がある程度は薄くなった。画像は、腕の一部の、かゆみの強い部分を撮影したもの。


(2)悪循環から抜け出せない

皮膚科の医師曰く、「体の蕁麻疹が治った後に、頭部や手足に症状が出ることもあります」という。そして、ステロイド系抗炎症薬(以下、「ステロイド」と略記)を処方された。それを頭皮に塗ると、かゆみが和らぎ、安眠できるようになった。ところが、ステロイドの使用開始から約2週間後、今度は額に湿疹のようなものが出てきた。

 

医師から処方されたステロイド系抗炎症薬。

 

普段はあまり気にならないが、汗をかいた時など、額にかゆみを覚えることがあるという。医師にそのことを伝えると、「ステロイドの副作用の可能性があるので、使用を一旦中止して、しばらく様子を見てみましょう」と言われた。だが、ステロイドの使用をやめると、頭皮が再び非常にかゆくなるという悪循環だ。

 


(3)ステロイドの製造販売元に聞く

当サイトでは、当該のステロイドの製造販売元に話を聞いた。担当者によると、ステロイドを塗り続けた箇所に、副作用として湿疹等が出ることはあるという。ただし、A氏の場合、ステロイドを塗っていたのは頭皮、つまり髪の生えている部分だ。一方、湿疹のようなものが現れたのは、額である。

同社では、ステロイドを塗っていない部分に副作用が出たという報告は、これまでにほとんど受けていないという。もしステロイドの副作用であるとすれば、その使用をやめることで症状は改善するのか。このように尋ねたところ、本件の場合、ステロイドの副作用であるか現時点では不明であるため、回答しがたいとのことだった。


(4)まとめ

当初は予想していなかった、長期間の治療になってしまっているA氏。なんとかして悪循環を断ち切りたいと考え、藁にもすがる思いでネット上の情報を調べることもあるという。だが、ステロイドの製造販売元の担当者は「ネット上の情報に頼るのではなく、医師の診断に基づいて治療なさることをお勧めします」と述べる。

真偽や出典が不明な情報もネット上には少なからず出回っているというのが、その理由だ。なお、本記事で紹介したA氏の経験は、あくまでも一つの事例だ。同じような症状が出たからといって、A氏と同じ治療法が有効とは限らない。自分で勝手に判断してしまうのではなく、専門医の診察を受けて、適切な治療をすることが大切だ。

 

高橋 

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