悪徳芸能プロダクションS。
LINEを使った手口は過去に報じてきた通りだが、被害者から実際に事務所とやりとりした際の画像を入手することが出来た。
まずは、グループLINEに以下のような仕事の依頼が届く。
そこには仕事内容や撮影日、ギャラなどが書かれており、希望者を募る。
が、合格者のみにしか返信が無いらしく、撮影用にスケジュールを空けている応募者は混乱するばかり……。
話題作『シン・ゴジラ』のエキストラに応募し、スケジュールを調整するためにレッスン講師を務める俳優Mに合否の確認をした生徒にはこんな返信が来た。
そもそも、募集要項に年齢や役のイメージが書いてあるだけに、応募した時点で候補に当てはまるのは当たり前である。
しかも、高額のレッスン料を支払っているのに、あまりにいい加減な内容の返信。
そんなことの繰り返しだけに、途中でレッスンに来なくなる生徒も多かったとか。
その中の1人がX子ちゃんだ。
彼女は仕事をしたもののギャラも支払われず、レッスンにも疑問を感じたことから事務所スタッフに相談した。
ところが、なかなか話が先に進まず、クーリングオフしたいと交渉。
すると、案の定、事務所の態度が一変してしまうのである。
『ただ単に飛んでるかお休みしてるって扱いだから、お金は戻ってこない』
『腹いせにしか思えない。もう芸能やめたら?』
……。
スカウトされてお金を支払った途端に「芸能やめたら?」とは、あまりに酷い話である。
実際にレッスンが行われていたり、仕事を振っている実績もあるだけに詐欺と断定するのは難しいかもしれない。
それでも、こんなやり取りの後にLINEをブロックされてしまったら、「騙された」と感じずにはいられないだろう。
芸能探偵