追手門学院大学は履修登録にて、多くの授業科目に抽選方式を採用している。このことに対して、学生たちから怒りの声が続出するという騒動が発生した。新学期に登録を予定していた科目の大半が「落選」となった学生たちが、履修登録結果を撮影した画像や動画をTwitterに掲載。それらの情報が大量に拡散されて、話題になった。
さらに、抽選による登録の追加募集の受付に関して、大学側からの通達内容が二転三転して混乱した。履修登録システムに短時間のうちにアクセスが集中して、登録が行えなくなるという事態も発生した。こうした状況で、「教務課に爆竹が投げ込まれた」という情報が出回った。当日に花火のような音が聞こえたといった声も、Twitterに相次いだ。
すると、大学はホームページに情報を掲載して、爆竹が投げ込まれたという事実はないと否定した。詳細を大学に尋ねたところ、上記の発表は事実関係の調査を行った上でのものであるとのことだった。地元の市役所に問い合わせた結果、履修登録の当日、近隣の神社での祭りにて、花火が打ち上げられていたことが判明したという。
騒動の過程で、「追手門学院タイムズ」というTwitterのアカウントも注目された。履修登録での抽選に関しては、この方式が採用されるに至った経緯や、背景として大学の現在の運営体制にも問題があることを挙げている。また、教員に対しても、関連情報の伝達が適切に行われていなかったという暴露情報がある。
この点について、当該のアカウントに取材を申し込んだ。すると、次のような回答が届いた。多くの科目で抽選方式を採用すること自体については、以前から教員に通達がなされていたそうだ。だが、「実際にどのようになり、学生にどのように説明するのかを教員に示されたのは、オリエンテーションの前日及び当日朝であったということです」。
当サイトの読者で、大学(追手門学院大学ではない)にて講義を担当する人物は言う、「履修登録で抽選を行うことは、多くの大学で昔から行われてきました。例えば、人気が高くて登録者数が毎年多い科目や、少人数でなければ行えない科目やゼミなどです」。つまり、抽選方式そのものに問題があるわけではないというのだ。
一方、今回のように学生から多くの不満の声が続出するような事態は珍しいそうだ。予定していた科目が立て続けに「落選」となり、思うように登録できないという状況は、やはり改善の余地があるのではないかという。また、教員に関連情報が事前に十分に周知されていなかったとしたら、それも問題ではないかとのことだった。
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