ゼミ生を晒し者にして絶賛された大学教授に異論!パワハラ行為との指摘も


ある大学の教授が、自身のゼミに所属する男子学生を晒し者にして絶賛された。学生は、「熱が出た」と嘘をついてゼミを欠席して、交際相手とデートを楽しんだ。その様子を撮影した画像をTwitterに公開していたことが教授に見つかって、晒されてしまった。学生は教授に謝罪の意を表した後、ツイートを非公開にした。

 

 

 

 

本件は各所で大きな反響を呼び、学生を晒し者にした教授を称賛する声がネット上に飛び交った。一方、この騒動の影響で、学生の氏名や所属等に関する情報が、大量に拡散される結果に。やがて、教授は一連のツイートを削除した。そして、本記事執筆時点では、教授のアカウントも非公開設定になっている。

 

 

本件に関して、「教授のとった行動は、アカデミック・ハラスメントに該当するのではないか」という意見が当サイトに寄せられた。アカデミック・ハラスメント(通称「アカハラ」)とは、パワー・ハラスメント(パワハラ)の一種であり、教授など強い立場から学生のような弱い立場に対してなされる不当な行為を指す。

上記の意見を寄せた男性(以下、「A氏」と記載)は、悪ふざけを撮影した動画を以前にTwitterに公開していたという。匿名のアカウントだが、勤務先の同僚の一部とはTwitterでも交流していた。すると、A氏のアカウントの存在を知った上司が、「うちの部下に、こんなバカがいる」といった表現と共に、Facebookに動画を晒した。

上司は、実名でFacebookに登録していた。そのため、仕事上の付き合いがある取引先の人々に、当該の動画を知られることとなった。A氏はそのことを苦痛に感じたが、何も言えなかったという。匿名とはいえ、動画を自ら公開していたことが発端であることは認めつつ、上司のとった行動はパワハラではないかと考えたという。

 

 

先述の教授と学生とのやりとりが自身の経験に重なったと、A氏は述べる。嘘をついてゼミを休んだこと、そしてそれを学生が自ら公開していたことは事実だ。だが、上下関係ゆえに、学生が教授に情報の拡散の停止等を求めることは難しいかもしれない。「もし何も問題がないならば、教授はツイートを消す必要もなかったはず」とA氏は指摘する。

大学の広報では、本件を把握済みだった。現在、詳細の確認が進められている模様だ。一方、文部科学省の高等教育局では、本件は初耳だったそうだ。過去の類例やその際の判断を尋ねたが、教員が学生を晒し者にしたという事例は聞いたことがないと、担当者は述べた。過去の記録を調べてもらったが、本件がアカハラに該当するか否かを判断する目安になり得るような類例は、これまでに報告がないという。

教授の言動とA氏の主張、いずれにも違和感を覚えたというのが、取材後の正直な感想だ。ネット上に掲載した内容は、不特定多数、さらには友人や同僚も閲覧する可能性が常にある。そのような自覚がないまま公開したのだとしたら、軽率だったと言わざるを得ない。一方で、「厳しく対処する」ために、教授は学生を晒す必要があったのだろうか。あえて晒さなくても、本人に直接、厳重に注意すれば済む話だったのではないか。

また、揶揄することを目的にA氏の動画を晒した上司は、部下との関係が悪化するリスクだけでなく、場合によっては動画の内容が自社の信頼を損なう結果をもたらしかねないといった危険性を、考慮に入れていたのだろうか。ただし、悪意に基づく行為ではなくても、それが「ハラスメント」と認定されることがあるのは確かだ。管理する立場の人間には、そのような自覚と慎重な判断が必要だろう。

 

※モザイク加工は当サイトによるもの

 

高橋 


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