ブラック企業を後押しする悪法 『家内労働法』③ ~障がい者を蔑む行政の考え方


前回、内職で得た給料の低さに愕然としたA子さん。仕事を紹介したハローワークに相談へ行くも行政機関をたらい回しにされ訴えることすら出来なかった。


自宅に帰ったA子さんとご主人は、「まずはどういった計算でこの給料になったのか、今回の雇い主であるB社に聞いてみよう」と、担当であった社長夫人にメールをした。

そして後日、届いた返信メールにはこのようなことが書かれてあった。
『何のご相談ですか?話し合いには村山市庁の人を同席させます』


A子さんのメール『(??? 村山市庁??)よくわからないのですが、こちらは説明を受けたいのでその人の同席は構いません。よろしくお願いします』

B社からのメール『単価の件は村山市庁の方に先にご連絡下さい。0236218438 よろしくお願いします』




A子さん「どういう事なんだろう?なんで、私の質問メールで“村山市庁”ってところが出て来るのかな?」
ご主人「なんだろうね。でも、そこに連絡しろって言っているから、明日にでも電話してから行って来るね」


翌日ご主人は、“村山総合支庁の地域産業経済課”を訪れた(B社のメール回答文にある『村山市庁』は誤字で、正式には『村山総合支庁』と判明)。事務所に入ると入口に求人のチラシが束になって置いてあった。ご主人は地域産業経済課が、内職のチラシを発行していた部署だと直ぐに気づいた。ハローワークにチラシを置いているのが、この村山総合支庁である。


             (村山総合市庁外観)                 (村山総合市庁地域産業経済課)


ご主人と村山総合支庁の話し合いで明らかになったのは、以下の通りだ。

<ご主人の主張>
・ 内職と言う一般に知られていない雇用であれば、先に賃金の説明はすべきだ。B社は具体的な賃金を言っていない。こちらは、ハローワークで紹介されたから常識の賃金と考えていた。
・ B社の様な説明から逃げている企業は問題だ。少なくとも、私たちの様なトラブルが今後も出るから、求人広告は事実が判るまで控えるべきだ。

<村山総合支庁のH氏(女性)の回答>
・ 内職には最低賃金は無い。だから、違法性は無い。
・ 我々は、障がい者に対して1社でも多くの会社を紹介したい。だから、B社の求人の掲載はやめない。


これに対して、ご主人は少しキレた。

「あなたの言っている事はおかしいと思う。障がい者が働く事は、私も大賛成です。しかし、働くからにはお金の部分は大切です。1ヶ月の仕事が終わってから、後出しジャンケンでお金を支払ったB社はダメですよ。障がい者に対しても失礼だと思う。ましてや、説明から逃げてここに連絡して下さいとメールで回答するB社は普通じゃないです!」


その後もH氏は、「家内労働法があるので、最低賃金は無いのです」という言葉を繰り返す。それに対してご主人は、「今回の妻の仕事は時間給にすると、時給20円くらいなんですよ!」と言うと、H氏から信じられない言葉が出た。



「時給20円は良いと思いますよ。
時間給にすれば、そんなにおかしくは無いです」
ご主人は、行政であるH氏がなぜB社を後押しするのか全く理解出来ずに憤慨し、行政機関を後にした。


つづく


ガルエージェンシー山形仙台青葉郡山 代表・松本 努
宮城県・山形県・福島県で活動。1600件超の調査実績があり、中でも素行・行動調査が得意分野。弁護士・司法書士などとタッグを組み、依頼者様の為に何が出来るのか?を常に考えた調査を提案する。ベテラン調査員数名を中心に調査技術力には定評がある。また、ガル北海道・東北ブロックの長として、他の支社からの信頼も厚い。


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