八坪の脱毛大作戦

俺は無駄毛が嫌いだ。　理由など無い。いらんもんはいらん。

毛は必要だから伸びて来ていると聞いた事があるが、頭髪はともかく、胸や腹に毛が必要とは思えん。

何故こんな事言い出すのかと言うと、俺の胸にはガッチリといらん毛が生えていやがるからだ。



外人からすれば、胸毛やギャランドゥはセクシーなんだそうだが、生憎とここは日本。ネコも杓子も、「爽やかな男」が好きときたもんだ。ここは一つ、俺も風のような爽やかな男になってみようかと思い


美容外科に来てみた



笑うんじゃねぇ！！　男だって美容に来る時代なんだよ！！




俺の前には、何やら永久脱毛器具というダイナミックな器具が広がっている。どうやら、レーザーで毛根を焼き切るそうだ。




八坪　「あっ、ここは脱毛しなくてもいいから」

看護師「当たり前です。言われなくたって、わかりますよ」

ギャグの通じない女だ。通じて、毟り取られても困るわけだが。


看護師　「完全脱毛は可能ですが、何度か来て頂くことになりますよ」

八坪　「えっ？　一回じゃ終らねーの？」

看護師　「はい。毛っていうのは、胸でもお腹でもそうなのですが、休眠期というのがありまして、今生えている毛根をレーザーで焼いても、数週間後には眠っていた毛根から発毛するんです。周期がだいたい６週間ほどなのですが、今回脱毛する個所以外からの発毛はしますから、そこの個所を脱毛するためにも、数回来て頂かないと、完全に脱毛は出来ません。」

八坪　「ふーん、そうだったんだ。じゃぁ、ちゃっちゃとやってくれぃ」



看護師　「では、まずカミソリによる剃毛から始めますね」
八坪　「（ポッ）」
看護師　「．．．いえ、ズボンは脱がなくていいですから」




看護師　「この後、レーザーを照射して、毛根を焼き切ります。胸にチリッとした感覚があるかと思いますので、痛かったら言ってください。では、ジェルを塗っていきます」
八坪　「（ポッ）」
看護師　「．．．だから、ズボンは脱がなくていいですから！」
八坪　「全然痛くないぞ。ゴムでパチン、パチンとされているみたいだ。それと、このウルトラマンみたいなゴーグルが非常に恥ずかしいんだが？」
看護師　「レーザーが目に入ると危険なんで、我慢してください」
八坪　「いいけど、３分しかもたねーよ」


．．．３０分後





八坪満面の笑み　　　　　ツルツルの肌

八坪　「やった！　ツルツル！！」

看護師　「違いますよ、カミソリで剃ったんだから、ツルツルは当然なんです。」



看護師　「今回脱毛したのは、この黒焦げてる部分みたいに、レーザーで焼いた部分です。赤くなっているのは、軽い火傷をしているようなものなので、全然問題ないですが、今日は熱いお風呂に入るのは避けてください。それと、先に説明した通り、休眠期の毛は数週間後に生えてきますから、何度か来てくださいね。レーザーを当てた部分はもう、生えてきませんから、放っておくとマバラに生えることになりますよ」


八坪　「そりゃ、怖ぇ、、、」


というわけで、、、今回脱毛してみたわけだが、果たして６週間後にどうなるかを期待して待っていてくれ！



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