●更新日 11/28● |
カーナビの怪談 BOSS
カーナビが登場してから、ずいぶんと地方への移動が楽になった。道に迷っていちいち車をとめて、地図とにらめっこする必要が無くなった。なかでもケンウッドはタッチパネルで簡単に目的地を登録できる優れもの。リモコンでのややこしい操作が不要とあって、めんどくさがりの私が一押しするメーカーだ。
だが最近、ある問題が頻繁に起こるようになった。運転をしている時、まったく予期せぬ文字が画面に出て、私を心底震え上がらせるのだ。その文字とは
貞子。
ではない。祠(ほこら)という文字である。千葉の山中を走っている時に第一発見した。最初は、「ああ、ここに祠があるんだな」くらいにしか思わなかった。しかし、千葉駅に向かっていると祠の数がいきなり急増したのだ! 下がその証拠写真である。
どうしてこのカーナビは祠を表示するんだろう? と疑問が首をもたげる。断っておくが、めんどくさがりの私は、機能を一切使っていない。すなわち、祠のありかをわざわざ表示するようなことはしていないのだ。
ぎゃーっっ!!
私は慌てて急ブレーキを踏み、路肩にとまった。「このままトンネルに進入すると、きっと何かを見る・・・」心拍数は毎分160回をゆうに超えている。そう、私は顔に似合わず意外と小心者だった。 ん?これ、ほこら・・という文字じゃない・・・ぞ。
すし、だった。 翌日、スタッフ(園田)に命じて寿司の表示を消させようとしたが、しかし、スタッフもどうやれば寿司が消えるのか分からなかった。←ただのメカ音痴という声もあるが。 ところが先週、寿司は不死鳥のごとく蘇った。しかも、渋谷で。下がその証拠写真Aである。
後日談 彼女を車に乗せた時、画面を一瞥し、私にこう言った。
全国のお寿司を食べる気なの?
私ならやりかねん、と言わんばかりに。
ー つづく ー
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