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彼と一緒の墓に入りたい
![(加賀は)死の経緯を正直に話すつもりはないと思うので、娘の墓参りには絶対に来てもらいたくありません。](image/01.jpg)
亡くなったKさんの実父の供述調書はこのような言葉で締められていた。
坊主頭に上下のジャージ、ぼうぼうの無精髭――ホストの面影は見る影もない男がそれに聞き入る。12月15日、静岡地裁沼津支部で行われた加賀章啓被告第2回公判でのことである(関連記事)。
父親の供述調書では他に、Kさんに結婚したい相手として加賀被告を紹介されたこと、内心「なぜこんな男と」とガッカリしたこと、数回にわたり同被告の事業のためにお金を貸してほしいと頼まれたこと、Kさんの遺書に「彼と一緒の墓に入りたい」と書かれてあったこと…さらに事件2日前の9月30日、最後に会ったKさんの様子にも触れられていた。
この9月30日の加賀被告の行動が問題だ。
今回、加賀被告は自殺教唆・ほう助以外に東京都青少年の健全な育成に関する条例違反の罪にも問われている。「前略プロフィール」というサイトで複数の女性に交際を持ちかけ、そのうちの1人、女子高生のAさんから訴えられているのだ。
起訴状によると、同被告は今年9月1日に初めて会った制服姿のAさんをマンションに連れ込み、性行為に及んでいる(その際「俺は小さい頃に高熱を出して子供ができない身体だ」と言って中出ししたそうだが、別の元交際相手の女性は「自分は同被告にピルを飲まされていた」と証言している)。
そして9月30日。Kさんが父親にひっそりと別れを告げる一方、加賀被告はこの日もAさんと会い性行為を行なったという。これが事実なら、数日後に一緒に心中するはずの2人のこの温度差はどうだ。事件当日「途中で頭が痛くなり部屋を出た」同被告は、本当に死ぬつもりだったのか?
公判終了後に手錠をかけられる際、最後まで残っていた傍聴人の女性に「全部終わったら連絡する」と嬉しそうに話しかけた加賀被告。
ホストに騙されたと言えばそれまでだろう。
しかし、これではあまりにもKさんが浮かばれない。
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小山田 花子 ![小山田 花子](image/06.jpg)
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