クリスマスと3人の彼女・・・・ 感動のフィナーレへ一直線!!
たった数日の間に愛を育んできた6人の彼女が一気に激減してしまった。このままでは調査も仕切り直しになってしまう。(一話目覚えてます?)あと、残された彼女は3人。みなさんの予想に反してハッピーエンドで終わらなければスパイとしての面目が丸つぶれである。
続き
肘鉄を急所に喰らった私は、はいずって部屋に戻り、激しく咳き込みながらも急いで用意した。次の待ち合わせ場所は六本木だ。
途中、ポケットベル(死語)がけたたましく鳴った。違う調査を担当していたスタッフからだ。公衆電話を探し電話を入れる。尾行中のカップルを青山で見失ったとの報。私は軽く舌打ちし、わかった、合流するから待ってろ、と伝え、急いで彼女Bの待つカフェに向かった。
彼女Bは私が調査をしている会社役員の愛人兼秘書だ。私とはまだエッチ関係は無かった。あわよくば今日できる予定だ。30分ほど楽しい語らいをした後、「実はお得意さんに大事な頼まれごとをして、探偵まがいなことをしたいんだけど、2時間くらい付き合ってくれる?」彼女はおもしろそう!と快諾してくれた。
スタッフがまかれたのは青山一丁目付近。ターゲットは赤坂か六本木のどちらかに向かったはずである。スタッフには赤坂を任せ、私は六本木を探索することにした。ここまでは非常にスパイっぽくてかっこよかった。ここまでは・・・
なまめかしいドレスを着た彼女の胸を横目で見ながら車を走らせていたら
ベンツにオカマを掘ってしまった
ご多分に漏れず、バラバラとヤクザが出てきた。げっ熊谷ナンバー・・・。たちわるそ〜
軽くゴツンとやった程度だったので、即金10万円ぐらいでかたをつけようと財布を出そうとしたら
どっかに落としていた
どうにかしている俺・・・・。度重なる不幸に涙腺が抗しきれず、大粒の涙が頬を伝った。体温計が刺さった傷口に沁みる。
傷ついた心に容赦なくヤクザが追い討ちをかけた。
なんやワレ、そんなに怖いんかい?わっははははぁ
気がついたら、ヤクザ3人が路上に転がっていた。しかもかなりの重傷である。
やばい!自分勝手に切れてしまった。車をバックスピンさせて芋洗い坂方面へ逃走。猛スピード!!
呼吸も荒く、少しヨダレもたれていた。傍目から見れば狂人そのものだったろう。ん?ふっと横を見ると、大きく目を見開いた金縛り状態の女がいた。あ・・・・・・。
彼女は震えながらこうつぶやいた。
降りるね、一緒にいると私も捕まるんでしょ?
私は何を血迷ったか、次の言葉を吐いていた。
じゃあ、お金貸して
− つづく − いよいよ驚愕の最終回へ 俺のクリスマスを返せ!!