●更新日 01/20●


「広辞苑」に「おまんこ」掲載、と報じた東京新聞


最新版の「広辞苑」に「おまんこ」がついに収録されたという記事を、東京新聞がスクープとして掲載していたことはご存知だろうか。

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10年ぶりに改定され1月11日に発売された、岩波書店の広辞苑第6版に、新たに1万語が追加されたという。記事の見出しには、「抜け落ちていた女性の俗語がお目見え。月刊誌「世界」2月号の巻頭グラビアでヘアヌードを掲載した」とある。

記事によると、広辞苑には「男性の「おちんちん」「ちんこ」などは収録済みだが、なぜか「大辞林」や「国語大辞典」などが収録している女性の通称は存在しなかった」という。だが、女性器に関する記述がこれまで皆無だったわけではないようだ。東京新聞が旧版の広辞苑を調べたところ、第5版で既に「ほと」、「しなたりくぼ」、「ぼぼ」が掲載されていることを確認したという。そして、「今回は「お」の接頭語を付けて言葉も加え、ほか「乳暈」などもある」と記されている。

ここまでの記述で既に気づいたと思うが、東京新聞は記事中で「おまんこ」という表現を用いることを徹底して避けている。「おちんちん」、「ちんこ」と書いておきながら、「おまんこ」と書くことには抵抗があるようだ。

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これまで掲載が避けられてきた「おまんこ」を収録した経緯について、東京新聞は岩波関係者へのインタビューを行なった。広辞苑編集部の上野真志課長は、次のように述べている。「推測ですが、口にすることをはばかられることもあったからでしょう。が今は、てらいなく言えるようになってきたということもあると思います」

一方、雑誌「世界」がヌードを掲載したという件については、同誌の岡本厚編集長のコメントがある。「殻破りなど意識していない。『半ヌード』は今回が初めてではない」、「ここ十年で読者の意識も変わった。掲載したヌードは雑誌を売るためのものではない。女性は笑っていないし、きつい視線もある。その意味でヘアヌードは表現方法で『半ヌード』『半ポルノ』ととらえています」

上記のコメントや記事の題名にも出てくる「半ヌード」、「半ポルノ」といった表記は誤りだったようだ。

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ちなみに、今回の記事は東京新聞にとって「英断」だったのかもしれない。記事の最後には、読者に向けて次のように書かれている。「こちら特報部「らしくない」「うざい」話とご噴飯の読者の皆さまごめんなさい。言葉への感じ方、解釈は世につれ、人につれ、「めちゃ」難しい!?」

記事の見出しで岩波を「お堅いイメージ」と形容しているが、「おまんこ」と書かなかった東京新聞も、自分たちが想定している同紙のイメージを崩したくはないという意識が強いのだろうか。今度は東京新聞にも「殻破り」にチャレンジしてほしいものだ。



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