●更新日 03/08●


「Wii はゲームじゃない」とセガ社員が任天堂を挑発!?


セガのプロデューサーを務める人物が任天堂のWiiについて、「もうゲームじゃないですから」と大胆発言をしたことで話題になった。
この発言が飛び出したのは、「クリナビ」というサイトの「話題のゲーム 成功の秘訣を知る クリエイターインタビュー」という記事。「戦場のヴァルキュリア」のチーフプロデューサーである西野陽氏がインタビューに応じ、これまで自身が関わってきた仕事や開発秘話、ゲーム業界に対する見解等を述べている。

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インタビューの最後に、当該の発言が出てくる。今後のゲーム業界について尋ねられた西野氏は、「まずゲームハードがどうなるかという問題があります」と述べる。それに続けて、「『Wii Fit』を見ていると、もうゲームじゃないですから。ああいったタイプのソフトがトップセールスになることに複雑な気持ちはあります」と明言した。

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西野氏の発言はネット上で注目を集め、任天堂関連の過去の爆弾発言も話題になった。その一つは、「クロノトリガー」の開発者として知られる西健一氏による、「blog24-private & unofficial-」での発言だ。ちなみに、同サイトで西氏は、自社「有限会社Route24」を紹介するに当たり、自らを「元カリスマゲームクリエーター」と形容している。

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西氏が巻き込まれたトラブルに関して、2005年11月6日の「申し訳ありません」と題された更新内容を参照してみたい。任天堂のゲームについて「ここがつまらん!」、「ここが最悪だ!!」などと批判的な見解を記したところ、「お前の作るゲームの方がつまらん」、「お前の作るゲームは面白いんだな」、「お前は死ね」、「任天堂のゲームがつまらないわけがない」といった書き込みやメールが殺到したという。

西氏は謝罪の意を表明する一方で、「あなたの任天堂愛に負けました。ずっと任天堂を愛し続けてください。あなたに迷惑かからない程度にボクはちょっとだけ任天堂を愛します」と皮肉で応酬。更に、匿名で批判を寄せてきた人々に対して、「ゲームばかりしてるとそういった対人関係のバランス感覚が鈍くなるから少し注意した方がいいかも知れませんよ」と述べている。また、「任天堂ゲームで遊ぶ時間やボクのBLOGを読む時間やボクのBLOGにトラックバックスパムしてる時間があるならその時間の半分でいいから友達と遊びに行くとかデートでもしてきた方が健康的だと思うんですがどうでしょうか?」と挑発を繰り返した。

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今回もう一つ注目を集めたのが、ナムコの衣川直樹氏による「Kinunet.」での2006年6月19日の発言だ。Wiiのコントローラーについて、「うーん、一言で言うと、ダメコン(ダメナコントローラの略)でした。精度悪い。反応も悪い」と率直な感想を記した。「すくなくとも、次世代機感を感じたりはしませんでした。性能もキューブのちょい上くらいっぽいし。360やPS3との性能差が・・・。安いわけですよね〜」とも述べている。

また、西氏と同様、衣川氏も任天堂への皮肉を語っている。「まあ、肝心なのはハードの性能では無く、ゲームなんで、ニンテンドーさんは面白いゲーム作ってくれてることとおもいます」と軽いフォローをしたかと思うと、「その時は十字キーで操作しますから」と付け加えた。一連の発言がきっかけで、衣川氏はいろいろとプライベートを暴かれるなど、ひどい目にあったようだ。

以上のように、ゲームには非常に熱心なファンが多数存在するため、当人の予想範囲を超えて発言内容が注目を集めやすい。特に自社以外の製品について言及した際に批判的な見解を述べると、炎上につながるケースが多いように思える。西野氏による今回の発言はブログではなかったので炎上騒動にはならなかったが、任天堂ファンには今後も記憶されるものとなるだろう。

西野氏の話題が出たほぼ同時期にセガは、「ニンテンドーDS及びWii向けのソフト「マリオ&ソニックAT北京オリンピック」の累計出荷本数が全世界で500万本を突破した」と大々的に発表した。なんとも絶妙な(?)タイミングだが、Wiiに批判的な西野氏はやっぱり複雑な心境!?



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