当たり屋！？自分で撮影した恫喝映像を公開して炎上

「当たり屋」と一般に言われる行為を自分で撮影し、それをネット上で公開したとされる二人の人物のblog及びmixiが立て続けに炎上し、話題になっている。

特に話題になっているのは、「我が家の家族」と題された「辰己」と名乗る男性によるblogだ。



この男性は、日課である犬との散歩で連日のように車や自転車に衝突するという。その様子が克明に記されているのだが、衝突回数が異常なまでに多い。また、衝突する様子を自分で撮影した更新内容もある。それを見たネット利用者たちから、「自分からわざと相手にぶつかっているようにしか見えない」との声が相次いだことで、「当たり屋」疑惑が浮上した。

問題の映像の一つは、2007年5月4日の更新「この怒り何処にぶつければいいの」にある。犬の散歩中に、前方から走ってきた男性に接触すると、「どっち歩ってんだよ」と大声を出す。それに対して相手が「左側通行だろうが」と言い返すと、「歩行者は右って決まってるんだ、日本は」と応酬。「左だよ」、「バカかおめぇは。道路交通法知らねぇのか。明日、高津警察まで出頭しろ」と二人のやり取りが続く。この件で男性は、神奈川県警と高津警察署に通報したとのことだが、納得のいく対応をしてもらえずに憤慨している。以下が、問題の映像だ。
http://www.flipclip.net/clips/ezx00555/b181412e3aa305469272ac036c2e83c1

もう一つの映像は、同年6月29日の更新「ひき逃げ」にある。6月15日の朝、やはり散歩中にひき逃げに遭ったという。車のナンバーを控えていたようで、それも公開している。映像を見てみると、バックしてきた車に男性が勢いよくぶつかっている。そして、「何やってんだよ、どこ見て運転してるんだよ」と絶叫。警察に相談したそうだが、やはり対応してもらえなかったとのこと。
http://www.flipclip.net/clips/ezx00555/dcab850b253e517c5be85af7d53e4ad7

過去ログを見ても、同様の「被害報告」が延々と続く。男性がビデオ撮影による記録を始めたのは2007年2月からのようだ。2月10日の更新では、「散歩の度に自転車や歩行者・ランナーと接触するから証拠のビデオを撮る事にしました」、「違法通行している自転車・歩行者・ランナー達慰謝料は高いよ！！！？」と書いている。ちなみに、撮影時にはビデオカメラを自分の体に固定しているそうだ。固定に使用している器具は「デジカメホルダー」と名づけられており、「日本情報出版」HPの発明品のページには、「実用新案権者」として男性の名前や住所が記されている。

ビデオ撮影を行なうようになる以前にも、例えば同年1月4日の更新に、以下の恫喝的と思われる記述がある。「対向の自転車が突進してきて俺の左腕にぶつかった。俺の左腕は青く腫れ上がり立派な障害(原文ママ)事件だ！但し警察に届けても何もしてくれない！明日もう一度見たら、犯人は判る 絶対捕まえて、慰謝料取ってやる！こんな犯人は死刑だ！」

2007年11月21日の更新では、警察沙汰になったことが報告されている。多摩川の河原で悪さをしていたという老人に注意したら口論になり、相手を殴ったという。自分で警察を呼んだが無罪放免となったとのことで、「パパは間違ってない！！」と主張している。その他、衝突した車のナンバーを晒し上げている更新内容や、録画したビデオ映像の公開を宣言しているものが多数ある。



上記の騒動と並んで話題になった２人目の人物は「エア当たり屋」と呼ばれている。道路を走行中の様子が、車中から撮影されており、かなりのスピードで走っていると、前方の路上に軽トラックがゆっくり出てくるのを確認。すると運転している男性は「よしっ」という声と共にトラックに急接近し、転倒する。この転倒が不自然であり、恫喝目的でわざと転ぶ「エア当たり屋」ではないかとされた。男性は「どないしよん、あのおっさん。ほんま、どないしてくれよんねや、ほんま」などとトラックの運転手に向かって叫び、詰め寄る。トラック運転手が「すみません」と言うと、「すみません、ちゃうで」と追い討ちをかけ、更に相手を責め続けるところで映像は終わる。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2613143

上に挙げたのは映像のミラーだが、元々の映像はバイクを運転していた男性自らyoutubeにアップしたものだった。



2008年3月10日、11日のニュースウォッチでお伝えしたマクドナルドのドライブスルーの件と同様、自分にとって不利になるかもしれない映像を誇示するような人物なのだろう。映像の内容が非難されると、男性はそれを削除したが間に合わず、ネット上で注目を集めることとなった。mixiでは、騒動になると退会し別の名前で一旦復活するが再び発見され、また退会した模様。ちなみに、使用していた名前は、「う(ｏ￣∀￣)ノっちー」、「たっくん」だった。

今回紹介した二つの騒動に共通するのは、事故の当人が自ら撮影し映像を公開していること、その内容が故意による事故に見えると指摘されていることだ。故意によるものであるとすれば、ドライブスルーの件と同様、ネット上の「炎上」だけでは済まないかもしれない。



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