●更新日 06/12●


加藤智大容疑者の防犯カメラ映像の説明に捏造発覚?


秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大容疑者に関する報道内容の一部に、捏造疑惑が浮上している。

それは、加藤容疑者が犯行前にナイフを購入した際の様子を記録した、店の防犯カメラの映像についてだ。映像の中に、容疑者が店員と会話している様子があるのだが、それに関する説明が事実に反するようだ。

その一例が、「TBS News i.」にて6月10日に配信された、「福井でナイフ購入「通販は時間かかる」」と題されたものだ。当初、ニュースの動画にもテキスト版にも「店員と何を話しているのか、ナイフを刺すようなしぐさも見られます。」とあったのだが、当該箇所がいずれからも削除されている。

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次に、「JNN NEWS」の10日の配信「連続殺傷、より大型車での犯行計画」を見ると、テキスト版には、「加藤容疑者は、事件の時とほぼ同じ服装で終始笑顔で店員と話し、時折、ナイフで刺すような仕草を繰り返していました。」という一文がある。だが、動画ではその箇所のみ削除されている。

毎日新聞の11日の記事「東京・秋葉原通り魔:凶器購入時の様子、警視庁が捜査 店長、店員ショック」を読むと、これはナイフを刺す仕草などではないようだ。「さらに、店員が「青森は雪が多いですよね」と返すと、加藤容疑者は「雪かきが大変なんですよ」と言って、笑顔を見せながらシャベルで雪かきをする仕草を見せたという。」と記されている。

ちなみに、問題の場面はyoutubeに動画がアップされている。

また、その他のニュースや新聞各紙にも、同様の誤報が見られる。このような状況に至った理由は、上に挙げた動画や各紙の記述を見れば分かる。例えばスポーツニッポンの10日の記事「計6本のナイフ購入 わざわざ福井で」の画像の説明文は、以下の通りだ。「6日、福井市のミリタリー輸入雑貨販売店を訪れ、防犯ビデオに写った加藤智大容疑者。ナイフで刺すようなしぐさをしている Photo By 共同」

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つまり、加藤容疑者の防犯カメラ映像とそれに関する説明は共同通信を通じて配信され、その配信元が事実確認を怠っていたようだ。もちろん、それを鵜呑みにして事実に反する内容を報じたニュースや新聞も、怠慢だったと言わざるを得ない。



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