●更新日 06/15●


犯罪予告検知サイトが「誤解だ」とマスコミ報道を批判


「犯罪予告検知サイト」として話題の「予告in」について、一連のマスコミ報道は自分たちの意図を誤解したものであるとの見解が表明された。

当該の見解が掲載されているのは、「ロケスタ社長日記」の2008年6月14日の更新「予告inについて少し真面目に述べてみる」。「したらば」元社長で「ミルクカフェ」管理人等でもある古川健介氏が、サイト設立の経緯と自身の考えを記している。

総務省が犯罪予告を検知するソフトを開発するには数億円かかると述べた矢先に、個人が2時間でサイトを作ってしまったということで、予告inが話題になった。しかし、ネット上の悪質な書き込みへの対処については、サイトを作った矢野さとる氏と共に以前から考えていたことだったという。

古川氏も挙げているが、総務省への対抗という図式で報じられた原因は、矢野氏による「Satoru.net」の6月11日の更新だ。「1億円もかかってないけど2時間でつくってみたよ。時給5000万円かー。( ̄ー ̄)ニヤリ」との記述である。古川氏曰く、総務省が提示した金額を批判することがサイト設立の意図ではないとのこと。

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とはいえ、少なくとも矢野氏の記述には、総務省への批判と読める箇所がある。「数億円もかかんないでしょ。常識的に考えて。。[Twitter+2ch+Yahoo!+Hatena+Technorati+mediaWiki+したらば]でタダで作れたお。( ^ω^ )v」という表現だ。

古川氏によると、総務省が構想するソフトと予告inでは、果たすべき役割も異なるとのこと。総務省が提示した金額が妥当かどうかという点については留保した上で、個人ができることには限界があり、国としての対応も必要であると述べる。

こうした考えの背景として、「インターネットが悪い」という昨今の風潮をどうにかしたいという問題意識が古川氏にはあるようだ。最近では、プロ棋士の畠山成幸氏が「一日に50分以上ネットをすると人間性がおかしくなる」、「ネットの掲示板に集まる多くは犯罪予備軍だと私は思っていた」と6月11日にブログに記して話題になったばかりだ。

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畠山氏は、「悪の空気が伝染する」と考えてネットの掲示板にはアクセスしないそうだ。「ネットは悪くない」という見解は既得権益を守りたいIT関係者の意見だと述べる畠山氏に対して、古川氏がどのように考えるのか興味深いところである。



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