●更新日 08/03●


「予告.in」がハッキング 犯罪告知祭りに


ネット上の犯罪予告の通報を目的に作られた「予告.in」がハッキングされ、大騒動に発展した。

2008年8月3日の深夜から、予告.inにアクセスした人々のPCに異常事態が発生していることが確認された。2ちゃんねるの掲示板に「警視庁爆破する」といった題名で、犯罪予告のスレッドが本人の意図することなく立てられてしまう。しかも、IPアドレスが表示される状態での書き込みとなる。

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警視庁爆破予告のスレッドが次々に立ち、被害状況の画像も出回った。この件は大きな話題になり、2ちゃんねるでは関連スレッドが乱立した。その後、予告.inは通常の状態に戻った模様だ。3日の朝までに、同サイト管理人からのコメント等の発表はなく、今後の対応が注目されている。

この騒動に便乗した、悪質な行為も続出した。騒動について扱った2ちゃんねるの関連スレッドでは、クリックすると自動的に予告.inに飛ぶように、URLを偽装したリンクが大量に貼られた。また、他の騒動にも当てはまることだが、対策ページへのリンクに見せかけて、ウイルスに感染させようとする書き込みもあった。

一方、被害者を装って、犯罪予告スレッドを立てる人々もいた。被害者の場合と同様の「警視庁爆破する」という題名でスレッドを立て、「うわああああああウイルスで手が勝手にいいいいいいいいい」、「本当です」、「嘘ぴょん」などとコメント欄に書き込んだ。これらはIPアドレスが表示されていないので、実際の被害者と区別がつく。

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予告.inに対するハッキング行為と並んで、上記のような騒動に便乗した各種の悪質な行為に対しても、批判の声が各所に見られる。このような便乗行為によって、故意に被害を拡大させたり、著しい混乱を招いたりした人々に対しても、その責任が問われるべきではないかとの意見が多いようだ。

また、予告.inに対する疑問の声も強い。予告.inの設立の意図や当初の想定に反して、同サイトが登場してからネット上の犯罪予告がますます増加したのではないかというのだ。しかも、その多くは愉快犯であり、それによって警察の負担が増えて対応に追われるというのは本末転倒ではないかという。

予告.inは知名度の高いサイトだけに、今後も何らかのトラブルに巻き込まれる可能性はあるだろう。より一層の慎重な運営と対応が求められることになりそうだ。



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