●更新日 07/18●


「TBSの捏造は小さな問題」、BPOの見解に非難の嵐


番組の不正を審議するはずの放送倫理・番組向上機構(BPO)がTBSの捏造を軽視しているのは問題であると、ネット上でバッシングが起きている。

2009年7月17日、BPO放送倫理検証委員会の川端和治委員長が、TBSの「情報7days ニュースキャスター」での捏造問題に言及した(関連記事 1 2)。TBSの報道内容は、同局が大阪府の道路を担当する清掃業者に依頼して捏造したものであるとのことで、総務省が厳重注意の行政処分を下した。


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この問題について川端委員長は、総務省の対応は「表現の自由の萎縮効果」があり、「重大な懸念を抱かざるをえない」との見解を示した。更に、本件に関してBPOが審議の対象としない理由の一つは「問題の小ささ」であるという。TBSの内部での調査や処分が既になされていること、再発防止策を既に講じて実施していることも、理由として挙げている。

これらの見解に納得できないという人々の非難の声が、ネット上には続出した。放送倫理を審議する機関とはいえ、テレビ局の主要関係者によって構成されている限り、このように庇いあう体質ができあがっているのではないかと批判する声が圧倒的に多い。BPOの機能に疑問を呈し、その存在意義を疑う人々も少なくない。

また、「表現の自由」の擁護について、BPOの対応には一貫性がないとの批判もある。その理由として挙げられたのが、アダルト向け番組「今夜もハッスル!」の打ち切り騒動だ。BPOに視聴者から多くの苦情が寄せられたとのことで、青少年委員会が審議を行ない、質問書をサンテレビに送りつけた。その結果、視聴者からの苦情等も考慮に入れた上で、番組は打ち切りになった。


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青少年への影響というのであれば、7月10日の「ドラえもん」は問題ないのかと問う人々もいる。この日の放送では、記者が政治家に問い詰めて辞任を要求する場面や、その様子をテレビで観ている野比家の住人が嘆く場面があったようだ。「辞ニンジン」という秘密道具が登場するのだが、原作にない政治色の強い内容ということで、放送後から話題になっていた。自民党に批判的な報道が多いテレビ朝日だけに、子供向け番組で「刷り込み教育」をしているのではないかと勘繰る人々も見られる。


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テレビ局の放送内容や捏造、そしてそれらに対する審議に不信感を抱く視聴者は多い。このような声を、BPOはどのように受け止めるのだろうか。



探偵T



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