●更新日 11/27●


槇原敬之vs松本零士の盗作騒動 和解が成立したが…


ミュージシャンの槙原敬之氏が、漫画家の松本零士氏に「歌詞が『銀河鉄道999』のセリフを盗用したものだと主張され名誉を傷つけられた」として損害賠償を求めていた訴訟。一審は盗用の事実はないとして220万円の賠償を命じていたが、昨日26日和解が成立したという。

松本零士氏作品中に登場する台詞
松本零士氏の作品にはよく出てくるフレーズ

もともと、2006年発売の「女性セブン」にて松本零士氏が槙原氏作詞作曲したケミストリーの「約束の場所」の歌詞が盗作であると主張し始まったこの問題。
ケミストリーの歌はCMソングとして当時よく流れていたので覚えている方もいるのではないだろうか。
サビで
「♪夢は時間を裏切らない 時間も決して夢を裏切らない」
と歌っていたが、コレが松本氏の作品でよく出てくる
「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」
というフレーズに酷似していると主張。
これは言わば松本零士氏のスローガンであり、「作中や講演会の題目など、各所で繰り返し用いていきた。ファンには馴染み深いはず」とのことであった。

当時、この問題に関して弁護士の山口貴士氏はブログ

結論から言うと、「盗作」(著作権侵害の意味で使っています)にはあたらないと思います。
記事を見る限りでは、松本零士先生側の分が悪いでしょう

と書かれていたりしていた。一審ではそのようになったわけであるが。

歌の盗作ということで思い出すのは作曲家の小林亜星氏と服部克久氏の裁判であるが、今回当時その裁判を傍聴し取材をしていた記者に話を伺うことができた。
それによれば小林氏と服部氏の裁判でも高裁で裁判長が「裁判所権限で和解を勧める」という場面があったとのことである。結局のところ、両者とも和解を受け入れずに盗用を認めるという判決が出たわけであるが。

今回は松本氏が陳謝し、歌詞について異議を述べないことなどで合意し和解金は生じないということであるが、「盗用の事実について地裁の判決が覆らないとしても、高等裁判所の判決という形での裁判所の判断も見てみたかった。小林氏と服部氏の裁判でも、地裁と高裁の判決内容は異なっていたし高裁の判決は量もかなり多く興味深かったのだが」と前出の記者は語っていた。

読者の皆さんは、果たしてどう思われる?



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