●更新日 03/07●


新潮「日本の金メダルはゼロ」予想記事、驚異の的中率


バンクーバー五輪について週刊新潮が事前に予想した記事が、驚くべき的中率の高さだったことが発覚した。



同誌では2010年1月14日号に、「「浅田真央」出場でもバンクーバー五輪は「金メダル」がない!?」と題する記事を掲載していた。記事の冒頭では、新聞各紙の金メダルを期待する記事が引用されている。しかし、記事中に登場するJOC事 情通なる人物によると、「浅田は全日本にピークを持ってきてしまった」という。

さらに、運動部デスクであるという人物は、カナダのロシェットが地元ゆえに有利なのではないかという点に加え、以下のように指摘する。「韓国のキム・ヨナにも甘い採点が予想されます。彼女のコーチはカナダ人ですし、普段の強化拠点はトロント。いわばカナダはキムの“準地元”であり、日本勢にとって今回の五輪は不利な条件となっている」。



スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏も、次のようなコメントを出していた。「キムは、浅田のように“トリプルアクセルが出来れば”といった条件付きではなく、スケーティング技術そのものが素晴らしく、表現力も抜群で弱点がない。総合的に見て、キムが頭一つ抜けています」。五輪が終了した現時点から見て、各氏の見解の的中率の高さに驚かされる。



また、「序盤に登場するモーグルの上村愛子がメダルを獲得できず、代表団が波に乗れなければ、金はおろかメダルゼロの可能性もある」と、五輪評論家の伊藤公氏は、記事中で予想していた。メダルゼロとはならなかったが、上村の失敗やその後の流れについては、概ね当たっている。

当サイトに情報を提供してくれている新聞記者によると、新聞社に読者から寄せられる投書の中にも、「マスコミは、なぜ国民に過剰にメダルを期待させるのか」という意見が多く見られたという。そして、このような傾向は、五輪が開催されるたびに観察できるものであるとのこと。

しかし、これはマスコミだけの問題ではない。新潮の記事で、伊藤氏がこの点を指摘している。「1月1日付の東京新聞で、全日本スキー連盟の伊藤芳郎会長が “スキー種目でメダル5個”、日本スケート連盟の橋本聖子会長は“フィギュアでメダル6個”と言っていましたが、そんなに甘くない」。

「“メダル確実”“金メダルへ”といった大甘報道に流されず、現実を見据えて応援するのが正しい姿勢だと思います」と伊藤氏は注意を促していたが、実際にその通りの結果となったようだ。



探偵T



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