去る
写真
「・・・・!!?」


ふ・・・と、視線をアパートからずらして隣の民家を見た時、私は視界に飛び込んできたモノに固まってしまった。
「早々にこの場所より去れ!」と、私の本能が声高に叫ぶ。

こみ上げる嘔吐感。ざわつく背筋を無理やり動かし、吐きそうになりながら、稲村のアパートから離れて入った。

自分の目を疑ったが、確かに・・・



稲村のアパートの側面に立地した民家。一つだけではない。右隣に左隣。
その民家の塀、屋根、地面・・・



数えられないほどの猫とカラスが集まっていた。