●更新日 12/31●

油井グランドホテル


12月22日に女子高生が拉致され、絞殺・遺棄された事件の現場となった廃ホテル。



▲背丈120cmほどの雑草に覆われた敷地に不気味に佇んでいる

現場になった廃墟は国道から入ったわき道の突き当たり、2件のラブホテルと向かい合うように建っている。
取材したこの日はクリスマス・イブということもあり、事件直後にもかかわらず時折カップルの車がホテルに消えていく。


営業時から刺殺事件・放火・宿泊者の自殺などの事件が相次ぎ、何度も営業形態を変えたが経営不振により5〜6年前から廃墟となった。
その後も、女性の幽霊が出るという噂が絶えず、心霊スポットとして有名だ。

取材班が訪れた22時には、周辺の店も閉店しており、事件直後ということもあってか通行人も全くいない。

近くにあるコンビニ店員に話を聞いてみたところ


あそこは昔から人が死ぬ事件が何度もあったので、地元では営業時から有名でした。
この辺りに住んでいる人は、誰も行かなかったです。
廃墟になってからも、見物人や不良グループがたむろしているので、みんな、早く取り壊してほしいと思っていました。
そんな場所ですから僕は行ったことはありません。(24歳 男性)





▲ひどく荒れた1階部分は、ガラスやBB弾が散乱している


1階は、建物の傷みもひどく、地面が陥没している場所も多い。
人為的な破壊の限りを尽くされ、無残なガレキの山が不気味さを増しているようだ。



撮影していると、ふと2階に嫌な気配を感じた。拒絶する体に反して、『それ』に呼ばれるように、左脇の階段に足を進めた。



階段を上がり水色の重いドアに手をかけると、あっさり開いた。
それと同時に、重く湿った空気が覆い被さるようにまとわりつく。





▲2階の部屋は、ラブホテルだった当時の様子が伺える

2階も、一面にガラスの破片があり危険。中央部分の部屋から、その気配は感じられる。
もしかすると、この部屋で痛ましい事件があったのかもしれない。









同じような事件が起こる前に早く取り壊されるよう、聖なる夜に祈らずにはいられなかった。



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