●更新日 06/27●
帰ってきた心霊事件簿 〜中河原海岸〜
日本全国にある心霊スポットと呼ばれる場所には、別格扱いされている場所があります。
将門の首塚 青森ヶ原樹海(1,2) 津山の30人殺し、恐山、犬鳴峠(1,2)などなど・・・。
共通するのは、実際にそこで何かが有ったか&何人も怪異現象を体験したか。今回ご紹介する場所も、そうした別格の中にある一つです。
実際、僕はここに行くと霊能力だか霊感だかがあるという知り合いに言ったら、「絶対に遊び半分で行くな。帰って来たら、御祓いだけはしろ」みたいなことを言われました。
中河原海岸
三重県津市。第二次世界大戦中の7月28日、米軍の空襲を受け250名もの人間が命を落とした。火葬仕切れない遺体はこの海岸に埋められたと伝えられる。そして昭和30年7月28日。この場所で水泳教室を開いていた中学校の1学年女子生徒36人が溺死した。生存者はわずかに9人。一度に出た水難事故死としては日本最大である。生存者の証言によると、もんぺ頭巾の姿のモノが女子生徒を海に引きずり込んでいたという。これは一人だけでなく、生き残った生徒の内の5人が証言した。多数の同時証言が取れているので疑う余地はなく、空襲で死んだ者の怨念が海に引きずり込んだ以外に考えられない。また、その後も事故が絶えず、現在は遊泳禁止である。
この話、フジテレビの「奇跡体験アンビリーバボー」でも扱われていたので、オカルトファンじゃなくても知っている人は多いかもしれません。
本題に入る前に、そのもんぺ頭巾の話はどこから出て来たかというと、生存者の一人が昭和38年に『女性自身』に寄稿した文章から由来しています。それが、この文章。
いっしょに泳いでいた同級生が、「弘子ちゃん、あれ見てー」と、しがみついてきたので、二,三〇メートル沖を見ると、その辺で泳いでいた同級生が、つぎつぎと波間に姿を消していくところだった。すると、そこで弘子さんは「水面をひたひたとゆすりながら、黒いかたまりが、こちらに向かって泳いでくる」のを見た。それは何十人もの女の姿で、ぐっしょり水を吸い込んだ防空頭巾をかぶり、もんぺをはいていた。逃げようとする弘子さんの足をつかんだ力はものすごく、水中に引きこまれていったが、薄れゆく意識の中でも足にまとわりついて離れない防空頭巾をかぶった無表情な白い顔を、はっきり見続けていたという。
弘子さんは助けあげられはしたが肺炎を併発し二十日間も入院したが「亡霊が来る、亡霊が来る」と、よくうわごとを言ったという。「防空頭巾にもんぺ姿の集団亡霊」というのには因縁話があって、津市郊外の高宮の郵便局長・山本剛良氏によると、この海岸には、集団溺死事件の起こったちょうど十年前の月日も同じ七月二八日に米軍大編隊の焼打ちで市民二五〇余人が殺されており、火葬しきれない死骸は、この海岸に穴を掘って埋めたという。山本氏から、この話を聞かされた弘子さんは、手記の中で「ああ、やっぱり私の見たのは幻影でも夢でもなかった。あれは空襲で死んだ人たちの悲しい姿だったんだわ」と納得している。
まず、この海岸の場所なのですが、三重県津市中河原にあるはあるのですが
漠然と来ると広過ぎて何が何だか解りません。
ホドリゴ「くっ、くそ!この暑い中、どうやって特定しろって言うんだ!」
山木 「まぁ、コツコツと聞いて行きましょう・・・」
地元の人に聞いて回ること1時間あまり。写真の青年が、伝えられている件の場所まで案内してくれました。
青年の話によると、テレビ局・雑誌・大学などの郷土研究などの題材に取り上げられることが多く、毎年何人も来るから珍しいことでは無いらしい。
で、これが事故が有ったとされる中河原海岸の水域。
事故後に建立された海の守り。裏側に碑文が書かれているようなのですが、潮風で劣化してしまっていて読むことは出来ませんでした。
ホドリゴ 「正面に慰霊碑、右手に心霊海岸か・・・。このアパートの家賃が周りと比べて知りたいな」
山木 「確かに(苦笑)」
あまりおどろおどろ書くのも嫌だし、僕らは心霊否定派ですので、奇跡体験アンビリーバボーに出ていた話や、付近の人から聞いた話などを総合してみました。すると、、、
・遊泳していた女子生徒全員が被害に遭ったように思われるが、当時、その場所で泳いでいたのは約500人。
・死亡した生徒達が泳いでいたのは、当時から危険水域であった。また、水泳教室で来ていた。
・この海岸は、潮流の関係で急激な水の流れが起き易く、うねりが発生して溺れやすい
・「元々浅瀬だから、泳ぎが下手な人でもない限り、溺れないよ」(地元の人の話)
・当時は空襲から10年後だから、式典やセレモニーが行なわれたことだし、生徒達の頭に空襲が刷り込まれているであろう
以上のことから否定的に解釈をすると、
水泳教室ということは、元から泳ぎが得意でない者は多かっただろうし、危険水域で泳いでいたことが既に間違い。危険水域で泳いでいない460人は事故に遭っていない。この水域で泳いでいた者が、うねりから生じる急な高波にさらわれて深みにはまって大惨事。もんぺと頭巾の話は、空襲から10年後でそういうセレモニーなどは多く、頭にインプットされていたと思われる。一人がそう証言すれば、パニックを起こしている子供なのだから、そう思っても不思議はない。足に絡むのは水流・砂かもしれないし、黒い陰というのは海草かもしれない。ただ、パニックを起こしている子供がそう証言しても無理は無い。
こんな感じかな?
慰霊碑に供えられたぬいぐるみ
多くの子供が命を落としたのは間違いない事実だし、とても悲しいことです。
だけども、それを空襲で死んだ人達の怨念のせいだ・霊の祟りだって騒ぐのはどうなのでしょう?
仮に空襲で死んだ人達の恨みなら、同胞である日本人じゃなくて焼き払ったアメリカ人を狙うでしょうがっ!と僕は思います。
無差別で引きずり込むなら、何で危険水域で泳いでいたクラスのみなのだろうか。
ホドリゴ 「実際、生き残った人にも、もんぺ頭巾なんて見てないって話もあるみたいだしな」
山木 「だってさ、昔はジュゴンを人魚と見間違えたんでしょう?パニック起こした子供が、何を見間違えても・・ねぇ」
ジュゴンと人魚
ホドリゴ「あれ?こう並べると、暗ければ見間違えるような・・・?」
そして、無念の死を遂げた者達が、何も知らないで居る者達を恨みに思って祟りを・・と言うなら、
ホドリゴ 「こんな落書き残してるカップルは、とっくに呪い殺されてるな」
まぁ、それもそうだし、
山木 「この場所で住んでるあのホームレスなんて、何度死んでも足りないですよね」
尋ねたけど留守だった
山木 「竹箒まで付いて、中は布団敷かれてますね。何で、こんな海岸に住んでるかな」
ホドリゴ「心霊スポットと遊泳禁止区域で、人が来ないからじゃね?」
多分、そんな感じでしょう。
霊だ何だと騒いでいる一方で、そこでしたたかに暮らしている人もいる・・・と。
山木&ホドリゴ
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