●更新日 08/27●
呪われた面
皆さんは、”呪いの連鎖”ということを信じるだろうか。
何故か、連続して不幸が起こることがありうるのだ。
同じ会社で、次々と人が亡くなる。同じ日や場所で人が亡くなり続ける。
「それは、単なるシンクロニシティである」
と言う方もいるかもしれない。
「いや、不幸は不幸を呼ぶのだ!」
と言う方もいるかもしれない。
本稿の最終回まで、あまり時間もないので、今回は”呪いの連鎖”に関して紹介してみよう。
呪いのテーマは、”呪われた面”である。
筆者は、禍々しいものをコレクションしている。
その中に、呪いの面と、弊社の社員たちからよばれている面がある。
その面を興味本位で扱った連中が悉く不幸になっているのだ。
入手したのは、数年前であり、ある古道具屋から購入した。
―――――購入金額が妙に安かった。
それはそれで構わないのだが、買った際、霊能者からこんな事を言われた。
「この面は、今まで三人の人を不幸にしていますよ。死んではないですが、事故や経済的破綻など、あまりよい面ではないですよ」
この言葉を聴き、筆者は面を青梅の妖怪本舗に封印した。
だが、2007年この面を面白がって取材に来た友人がいた。
「こういうの面白いじゃん」
友人の編集者は、弊社の管理部で面を取材したが、その夜管理部の責任者の友人が死亡。
友人の編集者も、新宿で転倒し骨折に追い込まれた。
また、記事が掲載された雑誌「BX」の版元バウハウスがメディアクライスに買収されてしまった。
更に翌年、弊社の女子寮立ち上げのため、妖怪本舗から管理部まで蛍光灯を取り寄せたが、何故かバイトが勘違いして、”呪われた面”が再び事務所に舞い戻った。
ここで再び呪いが炸裂する。
管理部の責任者の友人がその夜に急死。二人目である。
「山口先生、管理部にはこの面を置きませんからね」
「わかったよ。漫画工房に移動するよ」
あまりの剣幕に筆者は、面を愛車に乗せて漫画工房まで運んだ。
するとその夜、漫画工房の向かい側の老婆が変死したのだ。
―――――やはり、興味本位で面を取材してはいけない。
この事態を重く見た筆者はこの面を封印した。
山口敏太郎
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