朱鞠内湖
日本一の大きさの人造湖である朱鞠内湖。 〜文化誌「カムイミンタラ」より抜粋〜 『この湖が完成に至るまでに、多くの月日と人命が失われた事を1980年に行われた掘り起こし調査により証明されました。このダムは1937〜43年にかけて発電目的で建設され、その結果として出現したのが朱鞠内湖です。当時は東洋一のダムと言われていました。 尚、このダム建設にはタコ部屋が存在し、工事以外でも多くの犠牲者を出しました。タコ部屋とはタコ壺に入ったタコになぞらえ、鉱山や工事現場で過酷な労働を強いられ、逃げ出すことの出来ない宿舎を指します。この犠牲者は日本人168人、朝鮮人36人、合計204人でこれらの犠牲者はまがりなりにも医師の死亡診断を受けた人々で、本当の犠牲者は相当な数に上ると考えられています』 現地に到着し、湖付近で聞きこみを行う。 「この場所は多くの人々が今も眠っているかもしれないけど、霊を見たことはないよ」と釣り人。 確かに多くの人々が無念の死をを遂げた場所のようだが、今回の調査において心霊現象は全く確認できなかった。 この地でなくなった方々の苦痛と無念を、付近の資料館で見る。 魂が家族の方々の元へと帰っていることを祈るばかりだ。 |