慰霊の森



1971年7月30日。
札幌発羽田行きの全日空ボーイング727と自衛隊ジェット機F86が地上800mの上空で衝突し、2機の機体はその場で煙をあげ炎上、 森の中へと墜落した。死者162名の大惨事だ。

事故後の飛び散った機体の破片にはおびただしいほどの血がついていた。辺りにはちぎれた体の一部が散らばっていたといい、それがどの死体の一部か、判別出来ない程の悲惨さで、皮膚の焼ける匂いが辺りに充満していたという。
乗客162名の突然にして無理やりに訪れた死。 彼らはまだ、自分たちに訪れた死というものを理解出来ていないのではないだろうか。
そのためか、聞き込みで得た証言によると、ここでは苦しそうなうめき声や焼け爛れた体の霊、首がない霊、浮遊している手足などが数多く目撃されている。