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FC 青山
《小坪トンネルの噂》
JR横須賀線の鎌倉駅と逗子駅の中間に位置する、通称「お化けトンネル」。数多くの噂が飛び交い、神奈川県で最も有名な心霊スポットである。
横須賀線と並走する鎌倉葉山線(県道311号線)を鎌倉から逗子方面へ行く。鎌倉と逗子との市境付近で上下線が別れていて、片側に3つずつトンネルがかたまっている場所がある。鎌倉側から3本目のトンネルが小坪トンネルだ。
噂には様々なバリエーションがあるが、その中でも特に多いのは、車でトンネル内を通過していると「ドスッ」という鈍い音と共に車の屋根部分に何かが落ちてくるというものだ。
さらに屋根の上から土色に変色した、人間の手や顔がフロントガラス越しに覗き込んできて目が合ってしまう。目が合ってしまうとそのまま気を失い、二度と意識は戻らないという。
その昔、小さな女の子がこのトンネル内で死亡しており、それからここで母親を探す女の子の霊が何度も目撃されており、それからこの小坪トンネルは心霊スポットとして知られるようになったとされる。
《現地調査》
予想と違い交通量が多く、あまり心霊現象が起きそうにない雰囲気である。
とりあえず奥へと進むと、まず気になるのがトンネルの天井だ。車の屋根に何かが落ちてくるという噂だが、天井そのもの自体に特に怪しい所はなかった。
トンネルの真ん中には階段があり、そこを上がった所に霊の溜まり場になっている草むらがあるとの噂があったが、そのような場所は見当たらなかった。
さらにトンネル内を探索すると、古びた怪しげな階段を見つけた。上ってみると、階段の途中にボロボロになった看板がある。「まんだら堂跡登り口」とある。これが霊の溜まり場になっているという草むらの入り口なのだろうか。さらに登るとそこには草むらがあり、辺りは真っ暗闇であった。
この「まんだら堂」は逗子随道・新逗子随道(いずれも真ん中のトンネル)の真上にある。草むらをどんどん進んでいくとまた階段が現れたが、この階段は土でできていた。
階段を少し上ると柵があり、有刺鉄線が張り巡らされていた。柵の向こう側には素朴な作りをした小屋がうっすらと見える。
今回の調査では、特に怪奇現象などもなく、噂の真相を突きとめるに至らなかった。



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