見沼沢用水 |
FC さいたま市宮本
周辺住民に話を聞くと「それね、ここよく事故があるんで」「死亡事故とかもあるよ」とのことだった。 事故があったという現場は、下り坂を下り左に少し曲がり橋を超えたところ。右に急に曲がるため、夜間は見通しが悪そうだ。 見沼代用水沿いに神社の石段の下まで戻る。見沼代用水は川幅約4メートルほど。コンクリートで整備され金網のフェンスで両脇とも囲われている。 再び聞き込みを開始、周辺住民いわく「噂?ないない、ぜんぜん知らないよ。それってホンと?」と逆に質問されてしまった。その後に「夜ねー、そこの用水沿いにアベックが車までよく何台か止まってるよ」「エンジン駆けっぱなしで音楽とか聞いててうるさいよー」だそうである。 日が暮れてから訪れると、たしかに車が5台ほど見沼代用水脇に停まっている。エンジンをかけたままだ。 あたりは真っ暗でエンジン音以外はとても静かだ。時折、話し声や見沼代用水から魚の跳ねる音が聞こえる。 地蔵の方へ向う。街灯があるものの周りは真っ暗。それほど多くないが、車が通るたびに地蔵がライトで照らされ無気味に光る。氷川女体神社の境内は静かで、虫の声や木のざわめきが聞こえる。調査員の1人は、1人じゃ来たくないです、と弱腰だったが、たしかに夜の神社は不気味である。 だが何も起こらず、時折、車から女性の笑い声や睦ごとの声が聞こえた。もしかして、怪奇現象とはこの声のことか? 何だか拍子抜けであった。 |