山手線内で最も高い山、それが東京新宿区の戸山公園内の箱根山だ。
この辺りは陸軍戸山学校の跡地であり、多くの人骨が発見されている。かの悪名高い七三一部隊など戦時中の医学犯罪の拠点だったのだ。
我々が戸山公園を訪れたのは夜11時ごろ。鬱蒼と生い茂った木々の間に、公園の奥へと向かう道がぽっかりと口を開けている。
足を踏み入れるとそこには無数のカエルが蠢き、コウモリが飛び交う昼間とは全く違う異形の者たちの世界だった。
最近も男性の首吊り死体が発見されており、事情を知る近所の住民たちは決して夜には近づかないらしい。
公園の中を進んでいくと、何とも形容し難い圧迫感と悪寒に襲われる。新宿の真ん中に静かに息づくブラックホール、それがこの戸山公園だ。
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