〜 六本木ヒルズの影 〜 今年4月にオープンした話題のスポット・六本木ヒルズ。 テレビ・ラジオの放送局や映画館、美術館に図書館、オフィス、ショッピングモール、ホテル、高級賃貸マンションetc...。 様々な施設があり、ビジネスからレジャー、ショッピング、果てはここに住むこともできてしまうという、正に宣伝文句通り「新しい街」です。 ▲ちなみに六本木ヒルズゲートタワーレジデンスに住むのには 家賃が月43万円からだとか。 入場者数は平日でも約10万人、週末・休日は1日で約15万人にものぼり、オープンして半年で2600万人以上が訪れたという。この入場者数は東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた2002年度の年間入場者数と同じぐらい。 店舗の売上高は当初見込みの年間400億円を上回る勢いで、その経済効果は周辺にも現れ、近くの商店街の飲食店は大賑わいとのこと。 こういった明るい話題ばかりが取り上げられる六本木ヒルズですが、その影では困った問題も起きているのです。 六本木ヒルズから徒歩5分程の所にある麻布十番商店街。 外国の大使館が近辺に多く存在し国際色豊かながらも、庶民的な下町の風情が残る街です。 しかし、道行く人にお話を聞いてみたところ・・・ ・夜中大声を出して騒ぐ人が増えた。 ・家の近くで喧嘩をしているのを見るようになった。 ・その取り締まりのパトカーのサイレンで目が覚めることもしばしばある。 ・収集場に置かれているゴミ袋が蹴り飛ばされてゴミが散乱していることがある。 ・家の前に止めていたスクーターが倒されて壊れた。 ・マンションのホールに住民でない若者がたむろしていて怖い思いをした。 などなど、色々と困ったことが起きているそうです。 ▲壊されたというスクーター。修理に4万円かかったとか。 犯人はわからずじまい。 ある男性は 「3年前にマンションを買ったが、その頃は静かで落ち着いた街だったのに、今では観光地になって騒がしくなってしまった。マンションの値段は上がったが、自分にとってはマイナスだ。」 と不満を漏らしていました。 商店街の人もお客が来て賑わっているとはいえ、手放しでは喜べないようです。 治安の話以外にも ・○○○(店名)は長居のできる以前は落ち着いた雰囲気のお店だったのに、客が増えて長居できなくなった。 ・×××(店名)は客の回転率を上げるためにランチメニューを少なくした。 なんて話も。 ▲商売だから儲けが第一なのは当然ですが・・・ ところが、六本木ヒルズすぐ近くの交番にいたお巡りさんにお話を聞いてみた所、 「以前と比べて犯罪が増えたとは感じない。深夜の通報もこの近隣の総数はたいして変わってないはず。」 とのこと。 住民のと警察の感じ方にはずいぶんと差があるようです。 ただ単に通報されてないだけで、犯罪行為が増えているのか、それとも警察が感じているように別に問題はないのか。 どのみち六本木ヒルズができてからは良いこと尽くし!と、いったようにはいかないようで……。
( 探偵ファイル・千明 )
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