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帝国ホテルのスタッフの接客対応に「絶賛」と「非難」!噂の真偽を調べてみた

帝国ホテルといえば、おそらく誰もが知っている、日本を代表する高級ホテルである。創業は明治時代であり、長い歴史と伝統を誇る。その帝国ホテルでのスタッフの接客対応について、各種の噂が出回っているようだ。それらの真偽を調べてほしいという依頼が、このたび読者から寄せられた。

 

 

発端は、Twitterで発信された情報だった。以下は、2018年9月8日のツイートである。「帝国ホテルの方が言っていた。『100-1=0』と。1つのミスがお客様の満足を0にするという意味らしい。本当のプロフェッショナルに『99』という答えは存在しない。果たして日本人の何割がこのような意識を持っているのだろうか」。

 

 

このツイートの内容をめぐって、議論が展開された。すばらしい接客姿勢だと、称賛する声もある。一方で、そういった「意識」を誰もが持つべきだというのならば、それは妥当ではないとの主張も。また、客側が過度の要求をすることがあるという問題や、充実した接客に対して客は感謝の気持ちを忘れるべきではないといったことも指摘された。

このように様々な意見が飛び交う中で提起された「異論」の一つが、以下のツイートだった。「私が一番このホテルで嫌いなのは自分が出したクレジットカードを男性に返す習慣。クレジットカードを身内とはいえ本人名義以外に返すの本当に不安になるし嫌い。それをミスと思えないんだったらこんなこと言っても無駄じゃないかと思う」。

 

 

また、「前に両親にご飯奢った時だって大威張り(笑)でクレジットカード出したのは私なのに父に返されたし、友人とお茶した時もそうだったので多分、そういう教育なのかなぁって思います」と書いている。「このクレジットカード私のなんですが何故他人に返すんですか?」とスタッフに尋ねたこともあるという。

 

 

当サイトでは、株式会社帝国ホテルの広報課に話を聞いた。「100-1=0」というのは、一部のスタッフが個人的な考えとして述べていることなのか、あるいは、社として掲げている理念の一部なのか。担当者曰く、この言葉は、同社の社員の間で共有されているという。ただし、マニュアル化されたものではないそうだ。

続いて、カップルの客がクレジットカードでの支払いをした場合に、「たとえ女性が所有するカードであっても男性に返す」というルールもしくは習慣が同社にはあるのかということを尋ねた。この点について、ホテル側は否定した。「所有者からお預かりし、所有者にご署名いただき、ご返却するという運用をしております」という。

 

 

接客する側が当然と思っていたことが、社会の価値観の変化に伴って、「常識」ではなくなることがある。接客する側とされる側の認識が一致しない場合、「最高のおもてなし」のつもりが、想定外のトラブルを招く可能性もある。これは高級ホテルに限らず、あらゆる接客業に携わる人々が直面し得る、身近な問題と言えるのではないだろうか。

※モザイク加工は当サイトによるもの

 

高橋 

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