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別れ

父親は蓮君が母親にまな板で殴打され指に裂傷を負ったこと以外、暴行の実態を正確には知りませんでした。父親が尋ねても母親を庇い口をつぐんでしまうからでした。
私の娘が同学年ということもあり、娘と蓮君を2人にさせてみました。すると、こんな虐待の事実が…

●呪怨などの怖い映画を無理やり見せて眠れなくする。
●包丁をほっぺたに当てて恫喝する。「このクソが!」「殺してやろうか?」
●真冬に水風呂に入れられたことがある。
●強い往復ビンタを再三されている。足で腹部を蹴り上げることも。

このままではどんどんエスカレートしていまうと感じた私は「お父さんと一緒に警察署に行こうね。」と説得しました。最初は黙り込んでいた蓮君でしたが、「蓮君が今度大きな怪我をしたとき、お父さんも一緒に警察に捕まっちゃうよ」と言うと、やっと話を聞くようになってくれました。

雨が降りしきる夕刻、私たちは警察署に向かいました。

 

 





先日体よく追い返された警察署でしたが、今度はそうはいきません。
虐待を受けている子供が来たのですから。

担当の刑事は親身になって対応してくれ、児童相談所に連絡、このまま蓮君を保護してくれることになりました。
母親は…これから警察の事情徴収を受けますが、ここにはどうしても書けない事情があり、残念ながら逮捕はされません。
不測の場合に備えて、蓮君には緊急連絡用の端末を渡しました。

 




父親ではなく、蓮君に直接、みなさまの募金から5万円を渡しておきました。
父親は私がお金を渡そうとすると「自分のことは何とかします。もっと困っている子供がいたらそちらに使ってください。」と言いました。
蓮君に「児童相談所の人に預けて、欲しいものがあった時にその都度もらってね」と告げて別れました。
「バイバイ!」娘と蓮君はずっと手を振り続けていました。

彼は、母親も父親もいない世界へ。

 

 

BOZZ

 

 

 

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