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「撮影の邪魔!」壁面広告の前で盗撮され晒される人が続出、有効な対策は?

駅構内で見かける壁面広告は、SNSでもしばしば話題になる。芸能人を起用した広告、話題の映画やゲームの広告、人気の漫画やアニメ作品の広告等には、ファンが殺到することもある。広告そのものを撮影する人もいれば、広告の前で記念撮影する人も。こうした光景が各地で見られるが、思わぬトラブルも発生しているようだ。

壁面広告の前に立っていただけで盗撮されるという問題に関する情報が、このたび読者から寄せられた。問題視されたのは、ある女性がTwitterに公開した画像だ。今年1月、ゲーム「KINGDOM HEARTS Ⅲ」の発売を記念した壁面広告が、JR渋谷駅及び新宿駅に設置された。

女性はそれを撮影しようとしたのだが、広告の前に人々が立っていて、撮影の邪魔だという。人々は携帯端末の画面を見ながら立っており、そこで待ち合わせをしているのだろう。女性は、その人々を盗撮して、Twitterで晒し者にするという行為に及んだ。自分が広告を撮影していることに気づいているならば、退いてほしいという。

 

 

 

盗撮された人々の顔は、鮮明に写っている。情報提供者はこれらの画像を見て、新宿駅での自身の経験を思い出したという。新宿駅の東口と西口を結ぶ通路に、『週刊少年ジャンプ』の創刊50周年を記念した企画「週刊少年ジャンプ展」の壁面広告が設置されていた。同誌の歴代のキャラクターが集合したイラストが描かれたものだ。

情報提供者は、東口改札で友人と待ち合わせをしていた。待ち合わせの時間よりも早く到着したため、この広告の前で携帯端末を操作していたという。意図的に広告の前に立っていたというわけではなく、偶然のことだった。すると、突然、見知らぬ男性から「おい、おまえ、邪魔だよ」と乱暴な口調で声をかけられて驚いたという。

 

 

男性は広告を撮影したかったが、情報提供者がその前に立っていたため、邪魔に思ったのだろう。男性は睨みつけるような表情だった。トラブルになるのは面倒だと考えて、情報提供者は黙ってその場を去ったという。自身に声をかけるまでの男性の行動については確認できなかったが、「盗撮されていなかったことを願います」。

 

 

こうしたトラブルが各地で発生していることを世間に広く知ってもらうと共に、注意喚起してほしいというのが、当サイトへの依頼だった。もちろん、壁面広告の前に立たないように気をつけるというのが、トラブル防止には最も有効かもしれない。一方で、広告を撮影する側の配慮も重要なのではないかと、情報提供者は言う。

とはいえ、「盗撮をしてはいけない」、「広告を撮影する時はマナーを守ろう」と呼びかけるだけで、どこまで状況が改善し得るだろうか。そこで、より積極的な対応がなされた事例を紹介したい。昨年、記者がある案件の取材で東京メトロ表参道駅を利用した時に、人気男性アイドルグループを起用した壁面広告が駅構内に設置されていた。

広告の前には、大勢のファンが集まっていた。いくつかの出口へと続く通路に設置された壁面広告であるため、多くの通行人がその前を行き交う。そうした人々との間でトラブルが発生しないように、広告の前には警備員が常駐していた。そして、広告を撮影する人や、広告の前で記念撮影する人は、1列に並んで順番を待つ。

 

 

広告の前を人々が通過する際には撮影しないようにと、警備員が声かけを行っていた。これは、広告にファンが殺到したためにとられた異例の措置かもしれない。しかし、トラブル防止に効果があることは明らかだ。人気が予想される広告の場合には、このような対応の可能性が今後も検討されてよいのではないだろうか。

※モザイク加工は当サイトによるもの

 

高橋 

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