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福知山線脱線事故から14年。慰霊施設「祈りの杜」に行って感じたこととは?

平成17年に起こったJR福知山線脱線事故。今月25日で14年が経ちます。

1分30秒ほどのダイヤの遅れを取り戻すために、約116キロものスピードでカーブに進入しマンションに衝突。多くの犠牲者を出した、平成最大の鉄道事故になってしまいました。

 

長らく争われてきた責任の所在についての裁判は、2012年にJR西日本歴代社長側の無罪という形で終止符が打たれました。そしてJR西日本は、事故現場のマンションを買い取り、同所に慰霊施設の建設を始めました。

私は2年前、事故の遺族や近隣住民からの反対の声も多かった当時の建設現場を取材に訪れていました。

切り取られたように残るマンションの衝突部分からは、事故の痛ましさがひしひしと伝わる一方で、淡々と進む工事の様子からは、事故からの時間の経過を感じずには居られませんでした。



そして昨年、慰霊施設「祈りの杜(いのりのもり)」が完成し、まもなく完成後初の4月25日を迎えようとしています。

こちらが現在の事故現場祈りの杜です。ガラスの幕がマンションを覆い隠す様になっています。




祈りの杜の中は、事故直前の電車内の運転士のやり取りを細かくまとめた掲示物や、事故後の救護活動の様子、また事故から10年以上をどのような経過を辿って今に至るのかなどをまとめた資料室。それとマンションの目の前に設けられた献花台という構成になっています。

館内は全て撮影禁止になっていましたが、初めてマンションのすぐ近くに立ってみると、衝突跡のあまりの生々しさに、とてもカメラを向けられる気分にはなりませんでした。


同所のすぐ隣は、事故前と同じようにJRの電車が走っています。

祈りの杜はガラスで覆われていますが、事故が起こったマンションの北側だけは外から見える様にしています。これは電車の運転士から必ず衝突部分が見える様にという理由だそうです。




慰霊施設の建設には賛否両論がありましたが、私が実際訪れてみて、JR西日本側の落ち度をありのまま示す掲示物の内容や、施設職員の対応などから、JR西日本の償いの気持ちを表す唯一の方法だったのかなという印象を受けました。

私は遺族や関係者ではないので、そういった方々がこの施設に対してどんな風に思うかは分かりませんが、慰霊は永遠に続けていかないといけないでしょうし、決して同じような事故を繰り返さないという責任が、JR西日本にはあると思います。

ガルエージェンシー神戸三宮 代表・正田 聖治(0120-3038-15)
25年前はモデルとして活躍。モデル引退後は飲食業をメインとする法人経営を行う。生命保険と損害保険の代理業を営んでいた関係で、保険関連の調査を行う調査会社の役員を20年以上務める。豊富な人生経験と幅広い知識を持つイケメン探偵。

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