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愛・凛凛と3 新規と呼ばれる  ~アソタソ~

明け方のあいりんで日雇労働に挑んだ私ですが
10秒面接もいよいよ私の番に。

「初めてなんですけど行けます?」※努めて明るく
小太りヤンキー「ないわ」 はい3秒で面接終了。

あっけなく不合格。

しかしここで簡単に引き下がる訳にはいかない。バスから離れず涼しい顔して
全力で”俺ここにいるぜ”アピール。

するとしばらくして小太りヤンキーが
「鳶職人に荷物渡す仕事やけどやる?」
「なんでもやらせて頂きます!」
小太りヤンキー「名前なんて言うん?アソウ?ほなバス乗って!」
面接復活合格!

がしかし現場が何処なのか?お給料はいくらもらえるのか?全く教えてくれない。そもそもそんな事誰も気にしていない。

そして喫煙率100%の人たちに紛れて私の日雇労働ミステリーツアーが始まった。

まずこのバスの建設会社に運ばれる。大勢の職人さん達が食堂で朝ご飯を食べ、支給されるお昼用のお弁当を持ってそれぞれの車に乗り込んで行く。
ここでの日雇労働者は「新規」もしくは「現金」と言われ、名前で呼ばれる事はまずない。
今回の新規は私ともう一人、顔もしゃべり方も“のっぺり”してる30代後半の男性で
命名ノッペリ君の2名だった。

ノッペリ君はとにかくよく喋る。私との1stコンタクトは
「すんませーん。僕今21円しかもってないんで500円貸してもらえないっすか?」だった。
私は二つ返事でお貸しした。その後彼からは神として崇められることとなる。

そしてついに現場に到着。

仕事の内容は建設中の建物を覆うグレーのカバーを取り付ける作業だった。

グレーのシートの上下左右を紐で結んでいきます。
薄っすらと見える下の家々でその高さが判って頂けるかと。※隙間に落ちればあの世行き
そして修行はまだまだ続く

 

 

次こそ最終章 アソタソこと麻生 麻生

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