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【参院選】郵便局長名義で配布された有権者への依頼文書に疑問の声が続出!

問題の概要

神奈川県藤沢市内の郵便局で受け取った、郵便局長名義の文書とされるものを撮影した画像がTwitterに公開されて、注目されている。当該の画像が掲載されているのは、2019年7月13日のツイートだ。文書の冒頭には、「今回の参議院議員選挙での『投票所に来たことの証明書』取得のお願いでございます」と書かれている。

厳しいノルマを課されているため、「局長の選挙活動の活動量の証」が必要だという。期日前投票を推奨し、「出来るだけこちらをお願い致します」とのこと。投票日当日の場合は、「投票終了時に係員に声をかけ『投票所に来たことの証明書』をもらって」ほしいという。

周囲にも声をかけるなど、「局長を助けてあげよう」という気持ちでの協力を呼びかけた。取得した証明書は同封の返信用封筒で発送するか、郵便局へ持参してほしいという。暴露した人物が公開したもう一つの画像には、返信用封筒、文書での依頼内容を簡略化した説明、特定の候補者への投票を促すチラシが写っている。

 

(画像をクリックで拡大)

 

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提起されている主な疑問

本件に関する情報は各所に出回り、憶測が飛び交う事態となった。そうした中で、様々な疑問が提起されている。その一つが、投票証明書を集めることへの協力を呼びかける文書を配布した意図だ。この文書には、特定の政党名や候補者名は記されていない。しかし、証明書を集めることで、局長は見返りを期待できるのだろうと推測されている。

また、特定の候補者への投票を促すチラシをめぐって、各種の意見が提起された。一例として、チラシは白黒のコピーのように見えるが、証紙が貼られていないものを配布することは公職選挙法に抵触するのではないかという指摘が相次いだ。投票を呼びかける文書と候補者のチラシを同封することの是非も問われている。

返信用封筒には「依頼信」と書かれていて、返信先の郵便局名や局長の押印もある。依頼信であれば通常、切手は不要だ。画像に写っている封筒に切手が貼られているのは、業務を目的としたものではないからではないかという推測もなされている。一方で、業務ではない事柄に、このような封筒を使用することを疑問視する声もある。


関係者への取材結果

当サイトでは、騒動の渦中にある郵便局に取材を申し込んだ。応対した職員曰く、本件は把握しているという。だが、今週中は局長が不在であり、局に戻らないという。局長以外に、本件に関して話せる職員はいないそうだ。この郵便局を管轄する藤沢郵便局にも話を聞いたが、当該の郵便局に直接尋ねてほしいとのことで、回答は得られなかった。

 

藤沢郵便局

 

続いて、藤沢市の選挙管理委員会に連絡を取った。本件について、人々から多くの情報が寄せられていると、担当者は述べた。画像に写っている文書やチラシの実物は、まだ入手できていないという。また、郵便局長やチラシに記されていた候補者への聞き取りも行っていないそうだ。警察と情報を共有して、検討と対応を進めている段階であるという。

 

選挙管理委員会が入る建物

 

本件の違法性の有無を尋ねたところ、未解明な点が多い現時点では選挙管理委員会としての正式なコメントを出すことはできないと、担当者は述べた。証紙が貼られていないチラシの配布は、一般論としては公職選挙法に抵触する行為であるが、実物を見て個別の事例ごとに判断しなければ、違法性の有無は確定できないとのことだった。


※本記事配信時点で事実関係の明らかになっていない点があるため、関係者名等の一部を伏せました。また、当サイトにて画像にモザイク加工を追加してあります。

 

高橋 

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