探偵ファイル読者の皆様に、ご紹介したい伝説の探偵がおります。
この探偵の言動こそ、わたくしどもが調査する価値があると思った次第であります。その旨お含みおき下さいますようお願い申し上げます。
その探偵は残念ながらご存命ではありません。今からさかのぼること半世紀近く前の１９６９年（昭和４４年）に、９２歳にて他界しております。
その方の名を「中村天風」といいます。
公益財団法人天風会サイトより
日本国が大戦に敗戦する以前のことであります。この方は、大国に勝ち続けていたイケイケの明治の時代に、軍事探偵（スパイ）として活躍しておりました。かの日露戦争でスパイ活動を行ったことでも知られております。
「裏の裏まで探らなきゃならないのが軍事探偵なんだ。・・・（中略）・・・嘘を言っていることがわかる特別の才能がある。普通の人間の心じゃできない仕事なんだ」
「軍事探偵（時代）はね、泥棒と詐欺と人殺しをすることより仕事がないんだから」
軍事探偵というからには、現在の探偵とは業務内容が大幅に異なっていると思われます。この中村天風という方は、探偵として何をしたのでしょうか？ 次回、伝説の探偵の伝説たる所以をつまびらかにしていきたいと思っております。
（つづく）