一部のうがい薬に含まれる「ポビドンヨード」がコロナウイルスに一定の効果を示すと、大阪府が発表した。吉村洋文知事の記者会見の様子がメディアで報じられると、大きな話題に。それとともに、うがい薬が各地のドラッグストア等で売り切れ状態になっているとの情報が飛び交い、騒然となった。
大阪府HPより
本件に関して、ドラッグストアの店員を務める人物から情報が寄せられた。情報提供者が勤務する「マツモトキヨシ」の店舗には、テレビやネットで本件を知り、うがい薬を買い求める人々が殺到。当該店舗に行列ができたのは、今春にマスクやトイレットペーパーが品薄状態になった時期以来だった。
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「テレビでやっていた、あれが入っているうがい薬、ありますか?」と店員に尋ねる客が目立ったそうだ。「ポビドンヨード」という言葉は初耳の人が多かったのだろう。最初に完売したのは、「明治 うがい薬」だった。一方、各種のうがい薬が売り切れた後も、ポビドンヨードが含まれる喉スプレーは夕方まで在庫があった。
うがい薬が完売後に来店した一部の客から「なんで、もっとしっかり在庫を確保しておかないの?」などと言われて困惑したと、情報提供者は明かした。うがい薬は風邪の流行っている時期などに売り上げが伸びることはあるが、普段は在庫も十分にあり、定期的に欠品になるものではないという。
「あのような発表をしたら、うがい薬が爆発的に売れて一気に品薄になり、本当に必要としている人に行き渡らなくなることは予想できたはずです。マスク不足の教訓が全く活かされていない」と、情報提供者は大阪府に苦言を呈した。また、メディアにも報道の仕方を工夫してほしかったという。
なお、うがい薬の使いすぎは逆効果なので、注意してほしいとのこと。うがい薬をあまりにも頻繁に使ったり、指定通りに薄めずに使用したりして、かえって喉を傷めてしまう人がいるそうだ。