金が無い。
まだ月初めなのにとっても金欠だ。
そうだ、ユタのところに行こう!
沖縄では、「ユタ半分、医者半分」という言葉があるぐらい民間信仰のユタが浸透している。困ったらとにかくユタなのだ。
しかし、ユタへの相談料がいくらかかるのか想像もつかない。という訳で、ありったけの金を親戚中から借りてきた。
早速、友人のつてをたどりユタを紹介してもらった。
(ユタ:撮影の許可済)
指定されたユタの家?に行くと、すぐに相談を受けてくれる。
私「いやー、最近ほんとに金欠で困っていまして私。」
ユタ「では、生年月日と名前と家族構成を書いてください。」
出されたメモ帳に書く。
ユタ「では、神様にあなたのことを聞いてみます。」
記載した内容はあまり関係がないのでは?と一瞬頭をよぎったが祈祷が始まったので目をつぶること5分間。
突然、私の方を向き叫ぶような大声で言った。
ユタ「あなたの祖父が、グソー(沖縄の方言であの世のこと)で貧乏をしている。それを解決しないとぉ。」
私「どうしたら、いいですか?」
ユタ「うちかびを焚いて、拝みをします。」
うちかびとは、あの世のお金のことである。中国からの由来であるが沖縄では、先祖を祭る際に燃やすものである。
そういうわけで、金欠の相談だがうちかびを焚いてもらうことになった。
(うちかびを燃やす様子)
その後は、別の部屋に移動し部屋中が真っ白になるくらいの大量の線香を焚いて、沖縄の方言でぶつぶつと祈りをささげた。
30分ぐらいたっただろうか。
ユタ「これで、大丈夫です。8千円になります。」
と笑顔で言った。
私には、高いのか安いのかわからないがとにかく札束をいれた封筒を出し、机の上に広げた。おもむろに1万円だけ取り出し、支払いをすませた。
しかし金をチラつかせたせいか、更におかしな展開になっていった。
金欠の相談をユタにしたらどうなるか?
結果:8千円で線香とうちかびを焚かれ金運がよくなるパワーストーンを薦められた。
しかも結構必死である。しかし、私は金欠なので丁重にお断りをした。
神里 純平