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ユネスコ拠出金・停止に各界から異論 河野洋平氏「まったく恥ずかしい」

事の発端は菅義偉・官房長官の会見だった。菅氏は10月13日の記者会見で、ユネスコに日本が供出している分担金について、中国の申請した「南京大虐殺の記録」が世界記憶遺産に登録したことを受けて「問題がある」として、支払い停止も辞さない構えを示した。同氏は「一方的な相手国の言い分のもとに決定される、そうした相手国が出した文章についても本物なのかどうか専門家の検証も受けていないとか、いろいろな問題がある」と述べた上で、「我が国としては、ユネスコへの協力金のあり方を含め、支払いの停止等を含めてあらゆる見直しを検討していきたい」と指摘した。

政府の方針に真っ向から異議を唱えたのが、河野洋平・元衆院議長だ。

10月15日に日本外国特派員協会にて行われた会見で河野氏は
「南京で虐殺があったことは、日中両国の歴史認識として、事実であることが確認されている」「問題は、そこで何人が殺されたかという点だ」
と指摘し、
「ユネスコが果たしている役割は相当大きなものだと世界中が認めている。そんなユネスコの活動に大きな影響を及ぼす意見が国内から出てくることは、まったく恥ずかしいことだ」
と苦言を呈した。

もう一人異論を唱えたのが志位和夫「日本共産党」委員長だ。河野氏の会見と同日に同じく特派員協会で行われた会見で、ゲストの志位氏は
「(南京で)虐殺があったという事実は動かしがたい歴史的事実だ」
と指摘し、
「私は日本政府が自分たちの意見が入れられなかったからといってユネスコへの拠出金を減らす、或いはなくしていくという方策を採ることは国際社会の理解を得ることは出来ないと、考えている。」
と政府の対応を批判した。
口火を切ったのは、河野氏と志位氏だが、政府のユネスコ拠出金・停止については今後も各界から異論が続出しそうだ。

 

アンリ

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