日本の象徴とも言える富士山だが、ゴミ(含む糞尿)が多くて世界遺産に登録されなかった(正確にいうと、日本政府のユネスコ推薦枠からもれた)という苦い過去がある。それがよほど悔しかったのか関係各位、富士山を美しくしようと頑張ってる。
そして、ここに一つのツアーがある。
「富士山クリーンキャンペーン富士山登山隊」
内容:ゴミ拾い
旅行代金:17800円
お金を払って日本人の心の象徴たる富士山を清掃させていただくという、なんとも奥ゆかしく、人情味溢れるツアーなのであろう。これぞ正しく日本人的奉仕の精神である。
ちなみにゴミ袋各自持参、拾ったゴミは各自持ち帰って処分である。独立心に乏しいと言われる日本人を鍛える為の親心に違いない。
募集人数45人、最低敢行人数30人というツアーに、当日集まった人数は8人(探偵ファイル2名含む)。最低敢行人数を遥かに下回るこの数に、やはり金払ってゴミ拾いなどしたくないという、汚れきった現代人の思想を感じてはいけない。むしろ採算ラインを割った人数なのに、少しでも美しい富士山を取り戻す為、ツアーを中止せず赤字覚悟で決行したツアー主催者に「美」を感じるべきである。
参加者達
富士山の現状を憂いて参加したであろう人達に話を聞いてみた。
――お金を払ってゴミ拾いをするって素晴らしいことですね!なんでこのツアーに参加したんですか?
「富士山登るため」×6
……。つづいて添乗員の方にお話をうかがってみた
――わざわざゴミ拾いツアーを企画するなんて素晴らしいですね!どうしてゴミ拾いを前面に押し出した企画を?
「その方が目立つからじゃないですかね?」
VIVA清掃!!
誰一人(含む探偵ファイル)清掃目的なんていませんとも!
ああ、そりゃそうさ!誰が銭払ってまでゴミ拾いしたいかよ!!それに旅行パンフよくみれば、ゴミ拾いは任意って書いてあるしな!!富士山汚れてるのは、無計画に観光地化したせいで自業自得!むしろ積極的にゴミをうち捨てろ!!
みんなで叫ぼう合い言葉!!
地球は大きなゴミ箱だ!!
追記
でも拾ったさ!ゴミを!
で、最後に言いたいのは、ゴミ拾いで山を美しくなどといいながら、
売店(新五合目)でガム(拾ったゴミのなかで多かった)を売るその態度
一気に冷めた