個人情報に不正アクセスした東京メトロ職員

東京メトロ浅草駅に勤務する男性社員(26)が、ICカード乗車券利用者の個人情報に不正にアクセスしていたことが、先頃発覚した。


この社員は、どのような人物なのだろうか。

新聞やテレビでは実名報道を控えているが、男性の名前は肥塚祐介。社員であればICカード乗車券利用者の個人情報を簡単に閲覧できることを、自身のブログ「ゆうちゃん日記」にて画像つきで公開していた(記事中の画像では、女性の個人情報に関連する部分にモザイクをかけてあります)。当該のブログは既に削除されている。

　



ブログで個人情報を掲載されていたのは女性友達で、コメント欄に「すいませんが、許可無く個人情報をアカラサマに公表するの辞めて頂けます？しかも家電の番号まで出てるし」と8月16日に書き込んだ。それに対して、「しかたないよ　誕生日がはっきりわかるSuicaユーザーがお前しかいないんだから。しかも電話番号打ち込んだのはお前だろ。」などとコメントをつけた。

彼の認識では、知り合いであれば個人情報を不正に閲覧しても問題ないらしい。しかも、ICカード乗車券の利用者が個人情報を登録したこと自体がそもそもの誤りで、不正に閲覧されてもやむを得ないだろう、という考えのようだ。これは、彼が所属していた東京メトロの個人情報の取り扱いに関する規定に全く反している。今回の問題について、東京メトロに問い合わせてみた。

――個人情報に許可なく誰でも簡単にアクセスできる状況にあったということですか。
(社員)詳細は現在調査中です。これまでも社員教育に努めてまいりましたが、多大なご迷惑をおかけしまして、申し訳ありません。厳正な処分を検討しております。
――個人情報を扱う環境でカメラ等を断りなく使用できるというのは問題ではないですか。
(社員)おっしゃる通りです。この点についても、現在調査中です。
――個人情報への不正アクセス以外に、ブログの内容にも問題があるようですが。
(社員)係員として、あってはならないことだと思っております。また、個人だけの問題ではなく、弊社全体の問題、弊社の信頼そのものを揺るがしかねない問題と認識しております。

件のブログには自身の顔画像や各種個人情報を掲載しているにもかかわらず、過去ログを見てみると問題発言が続々と出てくる。
例えば2006年1月31日には、「きょうはこのオナゴ達とムフフなデートでズッポシ。焼肉で小生のムスコも元気マンマン酒池肉林」と発言。
同年6月30日には「16時に朝食買いにマクド行ったらすごいのいた」、「ふともも同士がすれて赤くなってたから、テンカフンぬってあげたかった」として、太った女性を背後から盗撮した画像を掲載していた。

極めつけは、2007年6月1日の日記。なんと、東京メトロの職員である自身がキセル乗車をしていることを告白。

「ほんとは休みだったのに、人事異動の影響で会社へ。最近はめっきりバス通勤だ。電車の定期は専らキセル用だ(≧∀≦)」

と書いている。仮に冗談だったとしても、自身が東京メトロの社員であることが誰の目にも明らかなブログでこのようなことを書くというのは、会社に対する多大な不利益をもたらすという点でも非常識極まりない。

地下鉄よろしくアンダーグラウンドで好き放題に走り回っていたはずが、気がつけば日の光の当たる場所へ引きずり出されていたという哀れな末路である。



高橋