●更新日 08/25●


「あんたのせいで息子は死んだ!」


ある日、想い出探偵宛にこんなメールが来た。

はじめまして
想い出探偵ではお墓も探してもらえたりするのでしょうか?

                                    中村(仮名) 

・・・お墓?どういうことなのだろうか?
早速、メールを頂いた中村さんと電話でお話をすることが出来た。

写真

―まず、経緯を説明してください
「私には4年前に離婚した夫がいます。直接会ってはいないし、子供も会わせていません。でも離婚が成立した後も結婚前から患っていた鬱病の相談など、不定期ではあったのですが電話での連絡は取り合っていたんです。それが一昨年の9月、まったく連絡がつかない状況になりました」


―それは心配ですね・・・
「その2ヵ月後、知らない番号から携帯に電話がかかってきたので出てみると、元夫の母親からでした。『息子が自殺した。どうしてもあんたに連絡を取りたかったが、あんたの番号を登録して無かったので、遺品の中から出てきた番号に最後の望みを託してかけた。自殺したのはあんたのせいだ!あんたが息子に孫を合わせないから自殺した!』と言われました・・・」

写真 イメージ

―それはかなり理不尽な話だと思いますが
「はい。私はその2日後に携帯の番号を変えました。その後元夫の家族とは連絡を取っていません。今は再婚して新しい家族もいます。そちらのことを考えると私にはこうするしかないと思いました。しかしあの電話の日から、一度は愛した人が自殺したという事実が頭から離れないのです。この気持ちを抱えていることが今の家族に申し訳がないのです」


―なるほど。それでお墓の場所手掛かりはありますか?
「実は私は元夫の家族からは余所者扱いを受けていたので、お墓の場所も教えてもらってないのです。手掛かりは以前に住んでいた場所しか・・・それに実際死んだと聞かされはしましたが、お墓をこの目で見たわけではないので・・・そのお墓を見ることができたら、自分の中で一区切り付けられると思うのです」




そんな彼女の依頼を受け、我々は埼玉県の某市へ向かった。


写真 東北自動車道を行く




つづく



特捜班



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