●更新日 01/19●





人を殺すのは悪いことですか?



心理学専攻の女子大生、ミユです。
今月16日、藤里町の連続児童殺害事件の畠山鈴香被告が東海学院大教授の臨床心理士に宛てた手紙が公開されました。

「常識で人を殺傷する事は悪い事なのは知っていますが、何故悪い事なのですか?」

こう書き記す畠山鈴香被告は、世間から、勿論事実は事実ですから「犯罪者」です。
ただ、それだけではないように思います。
大半の人は当たり前のように「人を殺してはいけない」と教えられています。
が、彼女の言う通り何故、人を殺してはいけないのでしょうか。
実はその答えは一人一人違っています。
「家族が殺されたら嫌だから」「友達が殺されたら悲しいから」「自分が死にたくないから」様々あるでしょう。

畠山鈴香被告の手紙の一文にこのようなことが書かれていました。

「彩香や豪憲君の人生と一緒に私の人生も終わりました。米山さん(豪憲くんのご両親)の気持ちも私には分かりません」

私たちが着目すべきは、「なんで大切な人を亡くした人の気持ちがわからないの?」ではありません。そこは討論していても討論者自身が意味のない自己満足と聖職者気分を味わうだけです。

自分の心の状態や思考パターンを人や物に映し出すことを心理学用語で投影といいます。
もし畠山鈴香被告がした行動が彩香ちゃんや豪憲くんに投影させていたものだとしたら。
彼女は自分に立ち向かう強さが足りなかった。
その弱さを自分より弱い者にぶつけてしまった。
彼女は何より、自分を愛することができなかった。


時代は情報化社会になって行き、自分をぶつける対象が人間ではなく「ツール」になってきた世の中。彼女と同じ弱さを持つ人はきっと大勢いるでしょう。



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