●更新日 03/06●






同時多発テロから1年 〜ムンバイの今〜




インド最大の都市ムンバイ。2008年11月26日から29日にかけて、イスラム原理主義者と思しき武装集団による同時多発テロが発生し、日本人を含む170名以上の死者が出たことは記憶に新しい。悲劇から約1年。急速な発展を遂げるインドの中心地の模様を、当サイト記者が取材した。

ムンバイ

被害を受けた場所は復興をとげ、街はビジネスマンに商人、物乞いにバックパッカーが入り乱れ、活気に溢れているように見える。

タージマハルホテル外観 テロの中心地となったタージマハルホテル

タージマハルホテルロビー 旅行を楽しむ各国のゲストが多く見られる

テロの脅威は去ったのだろうか。
しかし街の喧騒の渦中で、ふとした時に惨劇の痕跡が視界に飛び込んでくる。

復興中のタージマハルホテル ホテルの一部は足場が組まれ、いまだ復興中だ

タージマハルホテル入口 入口では空港並みの持ち物検査が敷かれている


テロの際、銃声を聞いた、というインド人女性ガイドに話を聞いた。
「私達の記憶に刻み込まれた惨劇は、決して風化していません。常にテロを意識しています。白人の多く集まる店には近づきませんし、怪しげな車も避けます。自動車爆弾の可能性があるからです。しかし多くの旅行者は、インドが緊張地帯であるとは考えていないようです」

武装した兵士 市内には武装した兵士が常駐している


バックパッカーが多く集まる「レオポルドカフェ」もテロの標的となった場所のひとつだ。変哲のない食堂だが、入口には金属探知機を持ったセキュリティがおり、時折店内をライフルを持った兵士が巡回する。

レオポルドカフェ 100年以上の歴史を持ち、旅行者に人気が高い


記者もこの場所で食事をしてみた。多国籍な活気とビールの酔いに包まれ、気が緩みかけたころ、ふとを後ろを振り返り、青ざめた。

窓ガラスにあいた弾痕 窓ガラスに弾痕が

先日、新たなテロがインドで発生した。インドに限らず、年間膨大な数の日本人が海外渡航をしている現在、テロは決してテレビの向こう側の話ではない。発展途上国の情勢が急激に変化している今だからこそ、万全の心構えをもって滞在されたい。



ニノマ




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