●更新日 05/20●
事件を見に行く「士の付く人の犯罪〜“名士”が作る欠陥住宅」
欠陥住宅という名の詐欺
東日本大震災の発生からはや、2ヶ月が経過した。
被災者向けの仮設住宅については、8月前半には必要戸数を完成させる見通しという。
岩手県陸前高田市の仮設住宅
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被災地でも、状況が落ち着くと建築需要が高まるため、ハウスメーカーや地元工務店のプロパー社員だけでは人手不足になる。なんの「技術も知識もない素人」が、お金目当てだけで日本全国から集まって来て、建築現場で働くことになる。
「平時」では、考えられないほど仕上がりの悪い家を造られるかも知れないのだ。
「平時」に建築された家でも偽装工作がされ、欠陥住宅の被害に遭う事もあるのだから――。
私は多分、日本一(だと思う)の欠陥住宅の被害者とコンタクトが取れたので、読者の皆様にご紹介したい。被害に遭ったのは東京在住のAさん。Aさんは、欠陥住宅に関わった業者の実名を上げて、告発のホームページを作られている。
「探偵ファイル」でも、士業が付く人物の「犯罪」を鑑みて、実名での告発をしたい。
舞台となったのは、静岡県伊東市の伊豆高原。ここは首都圏からもほど近い風光明媚な別荘地として、つとに有名な地域。東京の雑踏を離れ、移住してくる人もここ数年、多いと聞く。
そんな住環境の地に、両親へ「終の棲家」をプレゼントしようと考えたAさん。伊豆高原駅からは徒歩圏、海は一望できるという、ロケーションと利便性が両立する地に新築した。
私は軽暑のある日、伊豆高原へと向かった。今回の表敬訪問は、Aさんにアポを取り、伊豆高原駅でコンタクト。
特急「踊り子」号は、東京駅から約2時間強で伊豆高原駅に到着する。駅に降り立つと、心地よい、海と山のオゾンが体中に染み入る。
伊豆高原駅。ここから徒歩圏に問題の“欠陥住宅”が建つ
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こんな、環境の良い地域に巣食う悪辣建築士とは一体どんな輩なのだろうか。
興味は尽きない(――続く)。
鉄ちゃん
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