●更新日 06/01●








事件を見に行く「ネットの削除請求仮処分申立 元ブンヤ VS ヤメ検」1





決定 債権者の申立てを却下する

近年、「ウィキリークス」により、情報機関の機密資料が多数ネット上に公開され、「国家の安全保障を脅かす情報漏洩」か、「正義のための告発」か、の議論が世界中で巻き起こっている――。

自然食品の宣伝講習販売業者「パル・ウィズ」(静岡県静岡市・山下倫央社長)は、事実と異なる告発サイトを開設したとして、静岡県伊東市に住む男性(50)に、記事の削除とサイトの閉鎖などを求めた仮処分申立について、静岡地方裁判所沼津支部は「現状においては何れも理由がない」と債権者側の仮処分を、いずれも却下していたことが5月31日、「探偵ファイル」の調べで分かった。

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パル・ウィズの申立はいずれも却下された

債権者である事業者側は、債務者の男性が開設したホームページを「信用毀損や業務妨害、人格権を侵害する」として、記事の削除及び掲載の禁止を求めていた。

一方、男性側は「薬事法に抵触するような虚偽説明などにより、20万円に近い高額な健康食品等を、高齢者に大量に契約させていた」と消費者被害防止のための「告発サイト」で、違法性はないと反論していた。

告発サイトを開設した男性は、元大手新聞の記者。永田町や霞ヶ関界隈などで豊富な取材経験があり、数多くの「調査報道」に携わってきた“つわもの”。現在は、脚本家として活躍中だ。

長年、現場で培った取材力と情報収集能力を駆使して立ち上げた告発サイトは信憑性が高く、事業者側にとっては脅威だったろう。

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債権者は代理人を含め9名の陣容。債務者は一人で立ち向かった


この様な経験を元に開設された告発サイトに対して、宣伝講習販売を展開する「パル・ウィズ」は、自社のホームページで「未払い金を請求された上での逆切れ」と男性を誹謗中傷していたが、告発サイトの内容に関しては一切、反論することは出来無かった。

未払い金があったとする件に関しても、男性から「領収書」を見せていただいたが、事業者の二重請求は明らか。男性は裁判所に対しても、「支払い済み」であると準備書面で答弁していた。
――2へ続く


鉄ちゃん




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