●更新日 06/15●
事件を見に行く「伊豆詐欺!? 伊豆急 釣り銭の誤払い連発」
物事は、往々にして繰り返されるものである
伊豆急行(本社:静岡県伊東市、社長:川上正弘)の伊豆急行線伊豆稲取駅で、乗車券を購入した利用者から6月12日、「釣り銭が不足している」と指摘され、駅員が確認したところ、500円硬貨と50円硬貨を間違えて券売機にセットしていた事が6月13日に同社から発表があった。
伊豆急行は、2010年の12月25日に今回と同様の釣り銭の誤払い事件を伊豆急行線川奈駅で起こしており、前回の教訓は生かされなかった様だ。他山の石だったのだろうか――。
12日、伊豆稲取駅を利用している利用者が駅員に対して「伊東駅までの乗車券を購入するために2000円札を入れたが、釣り銭が400円しか出てこない。普通乗車券は1枚1150円なので釣り銭不足だ」と釣り銭の足りないことを指摘。
今度の「釣り銭」誤払いは金目鯛で有名な伊豆稲取駅で起こった
同駅の駅員が券売機を確認したところ、釣り銭用に500円硬貨をセットする場所に、誤って50円硬貨を補充していたことが釣り銭誤払いの原因と分かった。
伊豆急の説明によれば、釣り銭の誤払いは12日の12時から事件が発覚した15時頃まで続いており、券売機の記録から4件の利用客に関して、1800円の“釣り銭不足”が判明している。
同社は昨年、川奈駅でも券売機に50円硬貨と500円硬貨の補充ミスを起こしている。この時は6人の乗客から2700円も徴収していた。
伊豆急行経営企画部は「昨年の川奈駅で発生した釣り銭間違いの教訓を生かせなかった事を重く受け止め、現金取り扱いの厳正について、再教育を徹底したい」とコメント。
それにしても、今回も利用者から申告があって初めて「釣り銭」の誤払いを気付く有様。職務怠慢以外の何ものでもないと思う。
切符の購入は左にある券売機は使わず「窓口」で切符を購入する伊豆急の利用者
(昨年、釣り銭の誤払いのあった川奈駅で)
伊豆急行は2011年12月10日に伊豆急行線が開業してから50周年を迎えるが、記念すべき年だけに、不祥事の芽は早めに摘み取ってほしいものである――。
本年開業50周年を迎える伊豆急行。3度目の誤払いは勘弁だ
私は以前、「士の付く人の犯罪〜“名士”が作る欠陥住宅」の中で、伊東市に住む建築士と工務店社長らの建築「詐欺」のことを書いた。
取材の過程で、「伊豆詐欺」という言葉を私は何回か耳にした。伊豆の人たちは、普段は虫も殺さぬが、困窮すれば詐欺も厭わない気質と、人の心を読むのに長けたことから付いた言葉だと言う。
伊豆を観光した時、地場のお店や交通機関を使ったときは「釣り銭」の確認を徹底する事が必要になるのだろうか。風光明媚な伊豆だが、心して訪ねたい。
鉄ちゃん(元全国紙記者)
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