「脳を鍛える」の川村明宏はニセ博士!?
「脳を鍛える」の川村明宏博士が「速読法」を完成したという。胡散臭い同氏、販売元へ連絡をした。
音声からも、川村博士の経歴は不詳。さらに非常に面白い事が判明した――。
「速読法」のサイトは“情報商材”のノリ。
川村式は「500ページの本を30分で読める」という。
川村明宏 博士
同氏は、任天堂DSソフト「右脳を鍛えるシリーズ」を監修。「脳を鍛える大人のDSトレーニング」の東北大学の川島隆太教授と、同列の方なのか。
公開されている川村博士の経歴は、1953年北海道生。「日本ペンクラブ会員や新日本速読研究会会長、名誉情報工学博士、教育学博士、平成14年度下半期社会文化功労賞受賞」等のみ。出身大学や専攻は不明で、新日本速読研究会のサイトに学歴の記載は無い。
名誉情報工学博士は日本には無い。NPOの日本アカデミーから授与されたか、海外の否認可大学で取得したのだろう。
さらに社会文化功労賞は、民間の顕彰団代で「賞ビジネス」の「日本文化振興会」が主催。受賞者は健康食品や美容、独自の健康法の開発者。権威は無い。
川村明宏で検索すると、アフィリエイト用サイトが多くヒットするのみ。
川村博士は、企業で講師もしている。リンク先の企業に聞いたが「出身校は把握していない」という。
著書も多く、プロフィールには博士号を記載している。学位請求論文により得た博士号で無い事を、出版社は本人に質すべきだ。
その後の調べて、「川村式」の販売元は「情報商材」では有名な会社だった。
「14日で視力が回復する」という商材もあったが、東京歯科大学客員教授の坪田一男氏は「14日で視力回復法が可能なら、レーシックはいらなくなる」とコメント。
本当に「結果が出る」商材なら、学歴は問題ないがニセ博士号を列挙する理由は不明だ。
私は博士を標榜しながら学歴を伏せる者を知らない。近々、本人を直撃する。
鉄ちゃん(元全国紙記者)
|