高梨沙羅ちゃんはプロ　　　渡邉文男

高梨選手、Ｗ杯に１回勝つ度に約１００万円もらっている。遠征費はスキー連盟が出すそうだ。今朝のオリンピックは４位だったから少ししかもらえない。こうやって書くと気分的に救われないだろうか？　そう、スポーツ選手は勝ったり負けたりが当たり前の世界にいる。
負けた選手にインタビューする記者を見て『かわいそうだ』と思う人は多い。私も見ていて良い気分はしない。でも、インタビューしている記者も負けて悔しい選手も「職業」なんだから、周囲がとやかく言うのはおかしいのだ。金メダルを取れば給料がうんと上がる。ハーフパイプで金メダルを取っている外国の選手は年収８億円だ。
高梨選手は高校生だから親が給料を受け取るのだろうけど、それでも「稼いでいる」ことに変わりはない。４年後までＷ杯でしこたま稼ぎ、また金メダルを狙いに行けばいい。
応援している人の中にはその意識が欠落している人がいる。高梨選手に過度の取材をして期待しまくったせいで重圧になってメダルを取れなかった！とか。たぶん、本人は大きなお世話と思っているに違いない。もちろん、勝負として負けたことは純粋に悔しいだろうが。
彼女はインタビューに『もっとレベルアップしたい』と答えていた。応援する人は今よりずっと増えるだろう。プロ・スポーツ業で言えば大成功。金メダル級の勲章をもらってソチから帰ってくる。
だから、私たちが選手を慰めたり、必要以上に残念がらなくてもいい。金メダルが取れなかったせいで４年間余分に稼いだ浅田真央さんの心配より、自分の明日の心配を。






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