●更新日 11/12●


市橋達也容疑者の両親の顔が再び非公開になった理由


市橋達也容疑者の逮捕直後、両親がマスコミの取材に応じた。

報道陣の前に現れた両親へのインタビューが各局で流れたが、両親の顔にモザイク等は一切かけられていなかった。ところが、その後、映像にモザイクがかかった。さらに、記者会見では顔が映されることなく、音声まで変えられていた。このような報道内容の変化の背景には、何があったのか。

そこで、探偵ファイルではテレビ朝日の広報部に事情を聞いてみた。同局では、報道ステーションで両親へのインタビューを放映したが、その時点ではモザイクをかけていなかった。広報部の担当者によると、逮捕直後のインタビューが放映されて以降、両親の側から「顔を出さないでほしい」との申し出があったという。そこで、記者会見では顔を出さない形での放映へと切り替えたとのこと。



当人たちの了承の上で放映したにもかかわらず、なぜ両親は方針を改めたのか。テレビ朝日では、この点については不明であるという。NHKにも問い合わせてみたが、テレビ朝日から得られた回答内容とほぼ同様であった。両親の方針の転換については、その理由を推測する手掛かりになるかもしれない発言が、ZAKZAKに2009年11月11日に掲載された記事にある。

「自分たちの顔と名前を出すのは『結構です』と言ったが、その後、ネットや『2ちゃんねる』にも私たちのことが出ていると知り、恐ろしくて外にも出られなくなった」。実際、両親へのインタビュー直後から、ネット上ではそのキャプチャー画像が出回っていた。父親については、勤務先の病院のHPに掲載されていたプロフィールが以前から話題になっていた。容疑者に顔が似ているとのことで、人々の注目度も高かったようだ。





インタビューや記者会見での両親の一連の発言について、コミュニケーション論を研究する社会学者は、次のように指摘する。「母親にマスコミからの質問が向けられると、彼女が話し始めた途端に必ず父親が遮るんです。母親に話されては不都合なことが何かあるかのように、父親ばかりが延々と話し続ける様子は、とても奇妙でした。」

逮捕直後のインタビューにて、逃走中の容疑者への送金は「誓ってありませんか」とマスコミから問われて、「ない」と返答していた両親。しかし、容疑者は仕事に就かず、両親からの援助で長年生活してきたという。社会学者が指摘した点も含めて、彼が育った家庭環境は、やはり特殊だったのだろうか。




探偵T



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